“山下先輩”と優勝争いなるか 大阪桐蔭高の15歳アマ岩永杏奈が上位で週末へ
◇国内女子メジャー◇日本女子オープンゴルフ選手権 2日目(27日)◇大利根CC 西コース(茨城)◇6845yd(パー72)◇曇り時々雨 【画像】最高峰競技をイッキ見 大会初出場の15歳のアマチュア、岩永杏奈(大阪桐蔭高1年)が5バーディ、2ボギーの「69」で回り、通算5アンダーとして、上位の予選通過を確実にした。 ツアー出場4試合目にして初の決勝ラウンド進出を引き寄せるラウンドにも「何回かもったいないミスがあったので、70~80点くらいです」と自己評価は控えめだった。1番でボギー発進も、4番(パー3)からの5ホールで4バーディ。6番は197ydとアマチュアでは経験したことがないような距離があるパー3。5Wを握らされても「距離が長いと聞いていたので、ウッドやユーティリティの練習は多めにしてきました」。ピンそば2mに絡め、ここから3連続バーディと勢いに乗った。
テニスのコーチをしている両親を持ち、父・憲浩さんが通っていた練習場のジュニアレッスン会をきっかけに5歳からゴルフを始めた。並行してダンス、水泳、野球、卓球、テニス、陸上競技とさまざまなスポーツにも取り組んだのは「ゴルフに生かせるように」との両親の教えから。ちなみに3人姉妹の長女で、「中学1年の妹はゴルフをやっているけど、一番下の妹は今後もしない予定です。お父さんが、そう言ってました」と笑う。
中学時代の2023年「日本ジュニア」(12歳~14歳の部)で優勝。大阪桐蔭高では寮の屋上に「鳥かご」の複数打席とパッティンググリーンがある。恵まれた練習環境でさらに力をつけ、8月の「全国高校選手権」でエース格として団体戦初優勝に貢献した。 同校OGの山下美夢有はたびたび母校の練習にも顔を出しており、大会のたびに差し入れもくれる偉大で優しい先輩。1Wの平均飛距離240ydほどで得意クラブにウェッジを挙げる岩永も、一番の目標として尊敬のまなざしを向ける。 「有名なプロがたくさんいる中でいい順位に入れてすごくビックリ」と話すリーダーボードには、ホールアウト時点で山下の名前が一番上にあった。自分と3打差。ナショナルオープンで一緒に優勝争いを演じる可能性も出てきた。「同じ組で回ってみたいなと思います」と初々しく目を輝かせた。(茨城県坂東市/亀山泰宏)