「政倫審」で与野党対立…“公開”拒む自民党 野田元首相「完全公開じゃなきゃおかしい」→岸田首相「国会が判断されるべき」
日テレNEWS NNN
自民党の派閥の政治資金をめぐる問題で、衆議院の政倫審が28日から開かれる見通しとなりましたが、公開か非公開について、与野党の溝が埋まりません。26日は与野党による2回の協議が行われ、与党はやや譲歩したものの、合意への見通しは立っていません。
■開催と顔ぶれ決まるも…公開の可否は
26日、衆院政治倫理審査会(政倫審)の寺田幹事(立憲民主党)は「国民の皆さんに1ミリも直接説明する機会にはなっていません。残念ながら自民党は引き続き、国民の皆さんには直接公開することは拒んでいるという状態であります」と話しました。 自民党の派閥の政治資金をめぐる問題で、28日から2日間開かれる見通しの衆院の政倫審。出席して説明したいと申し出ているのは、自民党安倍派の塩谷座長、事務総長経験者の松野氏、西村氏、高木氏と、二階派事務総長の武田氏の5人です。 ただ政倫審を開くこと自体は決まっても、公開か非公開かは与野党の溝が埋まらず、いまだに決まっていません。
■野田元首相が追及…岸田首相の答弁
26日の衆院予算委員会では、立憲民主党の野田元首相が質問に立ち、自民党の姿勢をただしました。 野田元首相 「これだけの大がかりな裏金の事件にあって、説明責任を果たさなければいけないと何回も総理も言ってきて、説明責任を果たすということは、完全公開じゃなきゃおかしいじゃないですか」 「誰も見ていないところでつぶやいたことが、何で説明責任になるんですか。完全公開、当然じゃないんですか。指示したらどうですか」 厳しい追及を受けた岸田首相は「本人の意思を尊重するという規定の中で具体的にどう対応するのか、国会が判断されるべきものであると考えます」と答えました。
■協議2回目で…「議員傍聴」の譲歩
その後、与野党の協議は2回にわたって行われました。1回目の協議後、寺田幹事が取材に応じました。 寺田幹事 「与党側からは、傍聴の許可は非公開、撮影・録音は非公開、院内テレビ中継は非公開、会議録の閲覧は非公開と、完全な非公開で行いたいというようなことが伝えられました。全くそこに対しては合意することはできない」 公開を求める野党と、完全非公開の与党。真っ向から対立する形になり、再協議となりました。 2回目の協議が終わった後、寺田幹事は「(与党側から)一案として議員傍聴を認める形で開催したいと話がありました」と説明しました。 与党側は「完全非公開」から譲歩したものの、寺田幹事は「国民の皆さんに直接説明責任を果たすことへの重要性をご理解いただいていないのは大変残念なことであるし、情けないことだな(と思います)」と言いました。 26日は合意に至らず、開催の日程も固まらず、27日に持ち越しとなりました。