「国を汚すのか」子供に路上で“大”をさせた中国人に韓国社会のドン引き 若年層で“嫌中”高まる
「中国に好感」はわずか10%
8月中旬に興味深い統計が発表された。「北東アジア歴史財団」が、韓国の若年層が抱く国別の好感度を調べたデータである。7月22日から30日までの期間、全国の18~39歳の男女1000人を対象に調査した。これによると、57.3%が「日本に好感を持てる」と答えた反面、「中国に好感を持てる」と答えたのは10.1%にすぎなかった。「中国を信頼できない理由」を尋ねた質問には「韓国の歴史と文化を歪曲しているため」が29.4%で最も高く、「中国国民自体を信頼できないため」が22.5%と続いた。 過去の植民地支配と従軍慰安婦、徴用工問題などで、日本に反感を抱く韓国の中高年層は少なくない。一方、若年層はそうではないようだ。同時に彼らは、中国があまり好きではないらしい。先の好感に関する問いの回答をみると、“嫌い”と言ってもいいのかもしれない。 その一因を新型コロナウイルスに求める意見がある。中国政府は現在も、自国から感染が広まったという説を公式に認めていない。それが、韓国の若者の間で否定的なイメージにつながっているというわけだ。その見立てに従うならば、今回の写真の反応も、中国人の「保健衛生」への不信感に根ざしているとも読める。いくら地理的に近い国とはいえ、幼い頃から西欧風の個人主義マインドで育てられ、かつ日本旅行にこぞって赴く韓国の若者は“中国的な感覚”とは相いれない。 ネット上で見られる「中国人は羞恥心もないのか」「路上の“大”は国に帰ってからやれ」というコメントは、韓国の若者がこれまで抱いてきた中国人への反感が噴出した結果……なのかもしれない。 *** 【後編】では、6月に起きた工場火災でも見えた韓国の“嫌中”意識を紹介する。 ノ・ミンハ(現地ジャーナリスト) デイリー新潮編集部
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