中国、子育て家族支援策発表 人口減少で出産奨励
Liz Lee [北京 28日 ロイター] - 中国国務院(内閣に相当)は28日、出産を奨励するための子育て家族支援の施策を発表した。2年連続で人口が減少したことが背景にある。 国務院は、出産や適齢期での結婚、両親が共に育児に責任を持つ考えの尊重を広めて「新しい結婚・出産文化」を築く取り組みを呼びかけた。 施策にはより充実した出産保険、産休、育児補助金や小児科医などの拡充が含まれる。地方当局には託児施設の支援を予算化し、税制や手数料を優遇するよう促した。 教育分野では地方当局に対し、経済的に不利な環境にある学生への財政支援の強化を求め、「無償教育の範囲の段階的な拡大」にも言及した。 また、地方当局に対し、住宅や雇用に関する負担を軽減することや、複数の子どもがいる世帯の住宅購入支援の強化、産休・育休制度の改善も求めた。 若者が友人をつくって交際し、結婚することを支援する非営利のプラットフォームの構築も出生率を上げる方法だと言及した。 約14億人の人口を抱える中国は、35年続いた一人っ子政策を2015年に廃止。ただ仕事を求めて農村部から都市部に人口が流入していることなどから、出生率を上昇させることに苦戦している。