『武士の姿・武士の魂』大倉集古館で 前田青邨《洞窟の頼朝》ほか武士の姿を描いた作品と刀剣を展示
2025年1月28日(火)より、港区虎ノ門にある大倉集古館では、『武士の姿・武士の魂』を開催する。同館の所蔵作品を中心に様々な武威の表現を、前期(1月28日~2月24日)、後期(2月26日~3月23日)の二期にわたって紹介する展覧会だ。 【全ての画像】重要文化財《短刀 銘 則重》ほか広報用画像(全10枚) 平安時代後期に武士が歴史の舞台に上り、その後国を支配するようになると、絵画には武士の姿や合戦図、さらに武力や権力を表わすモチーフが描かれるようになった。同展では第1章で江戸時代から昭和にかけて武士の姿を描いた作品や、武士の魂として大切にされてきた刀剣を、第2章では、武士の嗜みとされた鷹狩で使われ、武力や権力の象徴でもあった鷹を描いた作品を紹介する。 まず会期中通して第1章の中心となるのが、同館所蔵の重要文化財《洞窟の頼朝》だ。源氏再興を目指して挙兵したものの石橋山の戦いに敗れた源頼朝が、家来たちと山中の洞窟に身を潜める様を描いた本作は、大正から昭和にかけて日本美術院を舞台に活躍した歴史人物画の名手・前田青邨の作。登場人物が身につけている武具は綿密な考証の末に描かれているが、同展では鎌倉時代につくられた重要文化財《短刀 銘 則重》など実際の刀剣類も展示される。 なお後期は、頼朝とその弟の義経が駿河国黄瀬川で相まみえる場面を描いた安田靫彦の代表作《黄瀬川陣》(昭和15/16年、1940/41、東京国立近代美術館蔵)が注目だ。 また第2章では、鷹図を得意とした江戸時代初期の絵師・曽我二直庵の《鷹図》(12幅、場面替えあり、個人蔵)や、徳川幕府の御用絵師として18世紀後半に活躍した、木挽町狩野派六代目、狩野典信の《鷹狩図》(後期展示、東京国立博物館蔵)などを展示。鷹図が武士の表象として、どのように描かれ、荘厳されたかを探る。 <開催概要> 『武士の姿・武士の魂』 会期:1月28日(火)~3月23日(日) ※会期中展示替えあり 会場:大倉集古館
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