米住宅着工件数は減少、3カ月ぶり低水準-ハリケーンが南部に打撃
(ブルームバーグ): 10月の米住宅着工件数は減少し、3カ月ぶり低水準となった。ハリケーンの影響で建設活動全般の停滞が鮮明になった。
地域別では、住宅建設で国内最大市場である南部が8.8%減少。ハリケーン「ヘリーン」と「ミルトン」の影響で同地域の建設業者がプロジェクトを延期したことが響いた。
一戸建て住宅の建設はこのところ持ち直しているが、借り入れコストの一段の低下が待たれる中、建設業者は販売促進策に頼っている。
来年の住宅ローン金利低下は小幅にとどまるとエコノミストは予想している。全米抵当貸付銀行協会(MBA)によれば、30年物固定住宅ローンの契約金利は9月下旬に2年ぶり低水準に下がったものの、足元では6.86%に再び上昇している。
一戸建て住宅の着工件数は6.9%減の97万戸。一方で集合住宅の着工件数は9.6%増と、3カ月ぶりにプラスに転じた。
4-6月(第2四半期)と7-9月(第3四半期)の住宅建設は、国内総生産(GDP)の押し下げ要因となった。10月住宅着工件数の発表に先立ち、アトランタ連銀の「GDPナウ」は10-12月(第4四半期)GDPでも若干の下押し要因になるとの予測を示した。
一戸建て住宅の完成物件数は年率98万6000戸に減少し、3月以来の低水準となった。西部と南部での落ち込みを反映した。
建設中のプロジェクト数は約2%減の147万戸と、約3年ぶりの低水準となった。
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原題:US Housing Starts Slide 3.1% as Hurricanes Impact South Region(原題)
--取材協力:Chris Middleton.
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Michael Sasso