最新・最大のイーサリアムアップグレード「デンクン」稼働、知っておきたい5つのこと
デンクン(Dencun)は、イーサリアムが18カ月前にプルーフ・オブ・ステーク(PoS)に切り替わって以来、最大のアップグレードであり、3月13日に実施が予定されている。 イーサリアムのスケーリングプラットフォーム(レイヤー2)上でユーザーが分散型アプリとやり取りする方法に与える影響から、一部の開発者はこのリリースを暗号資産(仮想通貨)を安価にするものと呼んでいる。 簡単にいうとデンクンは、イーサリアム上のデータの保存方法を変更し、大幅にアクセスしやすく、レイヤー2のトランザクションの記録を安価にする。 デンクン(カンクン:Cancunとデネブ:Denebという2つの別々のアップデートの合成語で、9つの別々のイーサリアム改善提案にあたる)についてはすでに多くのことが書かれており、言うべきことも多くある。 しかし、この大規模なアップグレードは準備期間が長く、その成り立ちについて、あまり知られていない詳細が多くある可能性がある。ここでは、デンクンがあなたにどのような影響を与えるのか、そしてその成り立ちについて、知っておく必要があることを解説しよう。
イーサリアムのガスレス時代
デンクンはL2トランザクションを超安価に、つまりほぼコストレスにする。イーサリアム上のほぼすべての活動がこれらのネットワークに移行するだろう。 ユーザーが通常負担しなければならないガス代(取引手数料)を負担することで、利用を奨励するプロジェクトやプロトコルが登場するかもしれない(マーケティングにお金を払うよりも安価だろう)。
大きなマイルストーン
デンクンは、ネットワークを意図的に非効率なプルーフ・オブ・ワーク(PoW)アルゴリズムからステーキングに移行させた2022年9月のThe Merge(マージ)以来のイーサリアムブロックチェーン最大のアップグレードだ。 また、何百もの異なるロールアップやスケーリングレイヤーをサポートし、いつの日か1秒間に何百万ものトランザクションを処理できるようになるというイーサリアムの究極の目標に向けたステップの1つでもある。