移住した夫婦のために…地域を挙げての結婚式に密着!(福島)
株式会社福島放送
福島県田村市に移住した夫婦のために、地域住民が協力して昔ながらの結婚式を用意した。かつては誰しもが憧れた花嫁行列、将来を誓って紐を結ぶ儀式など、地域で受け継がれていた式には、地域を挙げて若い夫婦を歓迎しようという思いが込められていた。中山間部に移住した若い夫婦が、自分たちのために準備してくれた結婚式に臨んで感じたこととは?
結婚式の主役は移住した夫婦「伝統を復活させよう」と誘われて
福島県田村市の都路地区。まちなかを花嫁行列が進んでいく。かつて行われていた、昔ながらの結婚式を地域の住民たちが作り上げた。結婚式の主役は、2022年3月に仙台市から田村市に移住した佐々木 馨さん(39)・美歩さん(27)夫妻。夫の馨さんは地域おこし協力隊として、田村市の住宅や空き家問題を解決する手助けをしている。 馨さんは「昔の伝統をみんなの力で復活させよう」と声をかけられ、「楽しそうだ」とすぐ乗り気に。妻・美歩さんも 「どんな感じになるのだろうという、ワクワク感とドキドキ感があった」 と振り返る。
地域ぐるみで祝いたい!「手作りの式は味があった」
移住してきた佐々木さん夫妻。2人への感謝を伝えるとともに、今では珍しい昔ながらの結婚式を体験してもらいたいと、 市職員と住民たちが2023年11月から企画を進めてきた。 新町区長の吉田 一巳さんは、 「移住する人にも、こんな面白い結婚式もあるんだなと印象付けられれば一番いい。なるべく我々の方が盛り上げていかないと、成功しないと思っているので、頑張ってバックアップしたい」 と意気込んでいた。 会場は都路の中心部にある古民家レストラン、「よりあい処 華」。店を営む今泉 富代さんは、50年程前にこの場所で結婚式を挙げた一人。今泉さんは当時を振り返り、 「あの当時は自分の家で結婚式を挙げていたから味があった。手作りだから。」と協力を快諾した。 行政として、田村市企画調整課の石井 聡子主査も「よりあい処 華を中心に、いろいろな人に声をかけてもらって、地元の人に限らず市内の事業者にも多く協力してもらっている。」と地域ぐるみでのイベントになったと胸を張る。