ANA、沖縄へも冷凍弁当空輸 大阪から保冷コンテナ、輸送時間短縮
全日本空輸(ANA/NH)と、冷凍の宅配弁当を製造・販売するナッシュ(nosh、大阪市)の2社は4月5日、空輸を活用した冷凍食品の輸送ネットワークを拡大したと発表した。これまでの北海道に加え、沖縄県でもサービスを提供する。保冷コンテナで空輸することで、輸送時間の短縮や高品質な輸送につなげる。また空輸の活用により、物流の輸送能力が不足する「2024年問題」の課題解決も目指す。 今回の取り組みでは、兵庫・尼崎市にあるナッシュの工場で弁当を製造し、大阪市内の物流センターへ配送。センターの仕分け場で保冷コンテナに搭載し、伊丹から那覇へ空輸する。 沖縄への空輸は4月2日に開始。初便は羽田を経由し、定刻午前9時発の伊丹発羽田行きNH18便(ボーイング787-8型機、登録記号JA831A)と、定刻午後1時10分発の羽田発那覇行き(787-10、JA981A)で輸送した。両社によると輸送時間は北海道同様、最大2日間短縮できるという。 ANAとナッシュの両社は、北海道への冷凍弁当空輸を2023年11月から始めた。物流業界では、働き方改革関連法により今年4月1日施行の自動車運転業務の時間外労働の上限規制(960時間)により、トラックを中心とした輸送力の減少懸念されていることから、各社ではトラックの陸送と貨物機の空輸を組み合わせた輸送ネットワーク構築を図っている。
Yusuke KOHASE