脱毛治療とシワ取り施術で保険請求…韓国・詐欺罪に問われた患者71人
【11月06日 KOREA WAVE】脱毛治療やシワ取り施術を受けた後に実損医療保険(実際に負担した医療費のみを補償する保険)を請求したとして、保険詐欺防止法違反の罪に問われた患者71人の公判が10月25日、ソウル中央地裁で開かれ、検察側は250万ウォンから400万ウォンの罰金を求刑した。 この事件は、ブローカー5人が2022年、保険加入済みの架空患者約100人を集め、ソウル市江南のある美容整形外科に紹介したのが発端。 ブローカーらは「実損保険で脱毛治療とリフトアップ施術の両方が受けられる」と説明し、患者を誘導したとされる。患者が「本当に保険金請求ができるのか」と尋ねると、病院の院長は「請求に問題がないよう全て責任を取る」と安心させたという。その結果、86人が脱毛治療やリフトアップ施術などの費用として計約250万ウォンを支払った。また、病院側は複数回の追加決済も促していたという。 医療上の理由において、脱毛症は保険請求が可能だが、美容目的のリフトアップは保険対象外だ。しかし、患者の多くは50代後半から70代前半の女性で、これを認識していなかったという。 病院側は、患者が脱毛治療のみを受けたかのように虚偽の診療記録を作成し、患者はその記録を用いて保険金を受け取ったという。 検察は先月、患者に対して約式命令で罰金刑を請求したが、うち71人が異議を申し立て、正式な裁判を請求した。 同日の公判で、多くの被告が「病院とブローカーに騙された」と訴え、15人は無罪を主張した。 判決公判は11月15日、ソウル中央地裁で開かれる。 一方、この美容整形外科の院長を含む関係者4人は保健犯罪取締法違反で、ブローカー5人は保険詐欺防止法違反で、それぞれ別の裁判にかけられている。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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