現場のカメラ台数は史上最多級? 『ショウタイムセブン』“撮影の撮影”現場密着レポート
阿部寛から溢れ出るパワーとカリスマ性
井手プロデューサーは「阿部さんだからこそ成立した作品です」と感謝を述べた。 「実は最初に依頼したいと考えていたときはスケジュール的に難しい可能性があったんです。でも、どうしても阿部さんにお願いしたいと相談したところ、ちょうど空いている期間が生まれまして、こうして実現することができました。もちろん、本作は阿部さんが演じる折本以外にも魅力的な登場人物がたくさんいますが、真ん中にいる折本から溢れ出るパワー、カリスマ性がないと物語が成立しません。撮影が始まってやっぱり間違いなかったと確信しましたし、本当に多彩な表情と引き出しをもった役者さんだと感じました。リアルタイムで進行していくお話なので、通常の作品よりも長回しの撮影が多く、役者の皆さんは本当に大変だと思うんです。でも、阿部さんをはじめ、竜星涼さん、生見愛瑠さん、井川遥さん、吉田鋼太郎さんほか、キャスト陣の皆さんがものすごい緊張感の中で、“リアル”を生み出してくださっています。かなりチャレンジングな撮影に応えてくれているキャスト陣の皆さんには本当に感謝です」 そして、すでに予告編などで“声”のみ登場している犯人役。キャストはまだ明らかにされていないが、勘のいい方なら声だけでも気づくかもしれない。 井手プロデューサーは犯人役の俳優を伏せていることについて、「サスペンス作品のときに犯人役は先に知りたくないじゃないですか。声だけで気づく方もいらっしゃるかもしれないですが、観客の皆さんもリアルタイムで翻弄されていただきたいと思い、伏せる形にいたしました。演じた俳優さんは犯人が背負ってきた人生も、巧みに演じてくださっています」 観客自身も作品の中に組み込まれていく本作。最後に出される物語の結末は劇場で確かめてほしい。
石井達也