広島の陸の玄関口 スケールアップ JR広島駅ビル3月24日開業
公園のような空間目指す 広島駅前通り勉強会代表 岡野泰明さん(72)
駅前大橋線が走る駅前通りのまちづくりを考える勉強会を2020年に立ち上げた。地域住民や企業の約50人が集まり、将来を語り合っている。 23年9月、片側5車線の車道を減らして広い歩道の整備を求める提言書を市に出した。「今は無機質なオフィス街のイメージ。ベンチでコーヒーを飲んだり本を読んだりできる公園のような空間に生まれ変わらせたい」 駅の新たなにぎわいを呼び込むため、地域のイベントを長く続ける仕組みを考えている。活動資金を賄うためにクラフトビールの試作も始めた。 駅前で生まれ育ち、旧駅ビルの映画館に通い詰めた。新駅ビルのシネコンを心待ちにする。「駅によって市全体の活力を高めてほしい。紙屋町・八丁堀地区などとの架け橋にもなれるよう旗を振り続ける」と意気込む。
<広島駅の歩み>
1894年 「広島停車場」として開業。当時の駅舎は木造平屋だった 1922年 日本初の鉄筋コンクリート2階建ての駅舎を新築 45年 8月6日の原爆投下で駅舎も被爆 59年 国鉄の予算不足から工事費の多くを民間で賄う「民衆駅」の建設決定 65年 「広島ステーションビル」が開業。地上7階地下1階建て 75年 山陽新幹線が全線開業 99年 駅南口再開発に合わせたリニューアルで駅ビル名を「広島アッセ」へ変更 2017年 駅の橋上南北自由通路が開通 20年 広島アッセ閉館 25年 3月24日新駅ビル開業 夏ごろ路面電車の駅前大橋線が開通