衆院政倫審で旧安倍派の4人が弁明「“裏金”知らなかった」 3日間で15人が出席予定
自民党派閥の裏金事件を巡る政治倫理審査会が国会で始まりました。衆院の政治倫理審査会は旧安倍派と旧二階派の合わせて15人が3日間かけて出席します。初日となった12月17日は稲田朋美元防衛相ら旧安倍派の4人が弁明しました。 立憲民主党の山岸一生議員が「なぜ今回、弁明を申し出たのか」とただすと、稲田議員は「(5月の)その時点では自分で説明責任を尽くしているので、この場に出てさらに説明をする必要はないと考えた。しかし選挙を経て、まだまだ国民の皆さんの信頼は回復していない、そしてこの政倫審でさらに説明することが信頼回復につながると思い、この場に立たせてもらった」と弁明しました。 稲田議員は旧安倍派の裏金づくりの仕組みについては「知らなかった」と説明し、2022年5月に当時派閥の会長だった安倍晋三元首相からキックバックを中止すると聞いて、初めて認識したと強調しました。 稲田議員は「還付自体が違法だと思っていなかった。その後、この問題が発覚して不記載でありそれが違法だと。だから、安倍さんがやめようとしたんだなと分かって。私は、なぜ安倍さんがやめようとしたものが復活したのか、真実の解明が必要だと思った」と釈明しました。 同じく旧安倍派の加藤竜祥議員も「キックバックの仕組みを認識しておらず、派閥の総会でノルマ分のみ売ればよいという指示があったと思う」と説明しました。 加藤議員は「総会の中で言うことは安倍会長も了承したこと。誰が…私も記憶があいまいで、間違いなく総会の中で『ノルマ分だけしか持ってこなくていい』と私は覚えている。そのことを伝えさせてもらった」と回答しました。 裏金づくりを誰がいつ何のために始めたのか、そして誰の指示でキックバックが再開されたのか──。 18日の政治倫理審査会には衆議院と参議院で合わせて11人の議員が出席する予定です。