勝村周一朗、ディック東郷と運命の対戦も惜敗。「日本のなかでディック東郷とこういう試合ができる人がどれだけいますか?」【ガンプロ】
今年4月に新体制となったガンバレ☆プロレスが12月27日、東京・新宿FACEで年内最終戦「いつかギラギラする日2024」を開催した。勝村周一朗が“運命の人”ディック東郷とスペシャルシングルマッチで対戦も惜しくも敗れた。 高校時代、勝村はプロレスラーになることを夢見て、ユニバーサル・プロレスの事務所に直談判に向かった。ところが扉の前で体のゴツい練習生当時の東郷とすれ違い“俺じゃ無理だ”と断念。その練習生は1カ月後にデビュー。その後、勝村はプロレスへの思いを封印し、強くなるべくレスリングに精進し、総合格闘技で世界を極めた。そして、40歳を前に、回り回ってプロレスラーになった。 そんなドラマがあって、実現した一戦。序盤は元修斗世界王者とレスリングマスターとのレスリングの攻防。しかし、東郷は場外に出すとイス攻撃。リングに戻って、コーナーマットを外すと、金具むき出しの部分に勝村をぶつけ、タッチロープを取って首を絞めるラフ殺法。勝村は腕十字、ヒザ十字とサブミッションで対抗も、東郷は急所打ちからクロス・フェースロック。さらにペディグリーから必殺のダイビングセントーン狙いも、阻止した勝村が雪崩式ブレーンバスター。東郷のパンチ、勝村のチョップのラリーから、勝村が三角絞め、トリプルスリー3ロックを狙うも、エスケープ。両者切り返し合いから、東郷がジャックナイフで電撃の3カウントを奪った。
勝村は「悔しい気持ちとうれしい気持ちと…。プロレスやってきてよかったなという思いと。僕が格闘技を真面目にやるきっかけをくれたのが東郷さんで、その格闘技でプロレスを忘れて没頭して、格闘技でチャンピオンになる夢をかなえて。プロレスの世界に入ってきて。夢をこれでかなえたわけではないですけど、原点に帰れた思いであふれてきた。憧れの人とは鈴木みのるさんとやらせてもらったし、東郷さんともやらせてもらった。今度は僕がそういう立場になりたいという夢が。“勝村とやりたい”という若者が出てくるような選手になりたい。リングで東郷さんとやりながら、こういうプロレスをやりたかったんだよって。日本のなかでディック東郷とこういう試合ができる人がどれだけいますか?というのがやりながら思って。(今日の)メインの試合もすごくよかったけど、僕にはあれはできないし、世の中がああいう激しいプロレスを求めてるなら、僕は一生セミファイナルでもいいので、自分の好きなプロレスをやっていきたい。すがすがしい敗戦です」とコメント。 東郷は「ファイトスタイルも今までやった選手と違って楽しかった。今日のシングルマッチに行きつくまでものすごい可能性で。彼がユニバーサルで俺を見かけてという記事を見て、俺が辞めて復帰しなかったからなかったし。彼もプロレスあきらめてMMAとかやったんでしょ。そこからプロレスに入ってきて、運命的な出会いだと思う。彼が最後、俺に中指突き立てたのは、もう1回あるのかなと思うし楽しかった」と試合を振り返った。
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