アイドルや俳優だけじゃない、一般の人まで!「歌ウマ」韓国人が多い理由は"ハングル"にあった!?
「ダンスがうまい日本人はたくさんいるが、歌がうまい日本人は少ない」
韓国人は、歌手や俳優、もっと言えば一般人まで歌がうまい。 第一次韓流ブームのころからの韓国ドラマ&K-POPファンである筆者はこう確信している。もっとも、今や日本で大人気のK-POP。ライブでアイドルたちの歌声を聴き、あまりのうまさに愕然とした人も多いのではないだろうか。 【超かわいい‥!】K-POPスター目指して…!韓国デビューを目指す中学生 昨今ではK-POPアイドルになりたい日本人が急増し、国内でも韓国芸能事務所による練習生オーディションが頻繁に開催されている。そんななか、日本のオーディション関係者から聞こえてきたのは「ダンスがうまい日本人はたくさんいるが、歌がうまい日本人は少ない」という声。 韓国発のサバイバルオーディション番組でも、「ダンスには自信があるけど歌は苦手」と不安な表情を見せる日本人練習生と、「自分こそがメインボーカル」と言わんばかりに見事な歌声を披露する韓国人練習生の両極端な姿が度々映し出されてきた。 韓国人はなぜ歌がうまいのかーー。 長年にわたる筆者のこの疑問を解消すべく、音声学を基本としたボーカルレッスンスタジオを主催する音声学ボイストレーナーの安倉さやかさんと、同スタジオのK-POP育成コースでトレーナーを務める韓国人ボイストレーナーのSoomiさんに取材。“韓国人の歌ウマな理由”を探るうちに、「言語」「国民性」「環境(教育)」の3つのキーワードが見えてきた。 ◆「韓国語を表記する“ハングル”が大きく関係している」 日本語の読み書きも得意とする韓国人のSoomiさんによると、「韓国人に歌がうまい人が多いのは、韓国語を表記する“ハングル”が大きく関係している」という。 「ハングル文字には、日本語同様に母音と子音がありますが、“音”を意識して創られています。 子音は発音器官の形やその動きを模して創られていて、例えば『ㄱ』(牙音)は舌根が喉をふさぐ形、『ㅁ』(唇音)は口の形を表しています(※図1を参照)。 子音19個、母音21個と、日本語より断然多く、それぞれ音の区別が明確にあります。その両方が組み合わさって一つの音節になるため(『子音+母音』または『子音+母音+子音』の組み合わせ。※図2を参照)音のバリエーションが豊富。鼻腔、口腔、咽頭を最大限に活用して発音しなければ正確な音が出せないのです」