“渋滞都市”京都が大変化!? 壮大な「堀川通バイパストンネル」計画が進行中 悲願の「信号ゼロ」実現までどこまで進んだのか
にわかに動き出した「堀川トンネル」計画 今後どうなる?
気になる進捗ですが、事業への最初の一歩である概要ルート決定の「計画段階評価」すら始まっていません。京都市議会でも、「なぜ計画を中止しないのですか」といった質問は毎年のように上がっていますが、それ以外は特段の進展も表に出てきません。
いっぽうで、堀川通の渋滞対策自体は、現在進行形となっています。「京都府域渋滞対策協議会」では特定の交差点でスポット的な対策工事が進められ、2020年に悪名高い堀川塩小路交差点で、横断歩道や停止線の位置、区画線の引き直しなどが行われました。 「左折待ちに引っかかって直進車が滞留する」などの状況が多少改善し、平均旅行速度は南行きで19%、北行きで6%改善したとしています。あくまで焼け石に水な対症療法にすぎず、依然として混雑に大きな改善は見られていません。 そこで、大きな動きがあったのが2024年8月です。京都府の国会議員・府議・市議により「堀川バイパス建設促進議員連盟」が設立されたのです。 議員が集まれば、国に対して要望をおこなう強い窓口となります。さしあたり来年2025年度の国土交通省予算からはじまり、何らかの「進展」、具体的にはまとまった調査費の計上が実現するかもしれません。ただし衆議院選挙で自民党が大敗し、政局は動きつつあるため、土木予算に対してここ数年とは違う風潮がやってくる可能性もあります。 ところで、似た内容の大プロジェクトが、北海道札幌市で動き始めています。同じ「碁盤の目」街区である札幌市では、札樽道からまっすぐ南下して札幌駅へ直結する「創成川通バイパス地下トンネル」計画が、2021年に事業化したばかり。すでに土質調査や測量が行われ、詳細設計へ向かおうとしています。 このプロジェクトは、北海道新幹線の札幌延伸とあわせて機運が高まったもの。同じ状況は、京都市でも「北陸新幹線の延伸」でにわかに目前に迫っています。 果たして事業化へ達するのはいつになるのか、まずは2025年度予算から、今後の動向に注目です。
くるまのニュース編集部