北朝鮮のごみ風船「兵器化」念頭か…韓国の標的への「正確な落下」に向けデータ収集
【07月25日 KOREA WAVE】北朝鮮から韓国へのごみ風船が止まらない。韓国軍合同参謀本部によると、5月下旬から今月24日午前までに、ごみ風船は10回目の散布となり、同日には大統領府の敷地内に落下したことも明らかにした。 北朝鮮は24日午前7時ごろから、約300個のごみ風船を飛ばし、250あまりが京畿北部やソウルなど韓国側に落下した。中身はほとんど紙やビニール類などで、有害な化学物質などは含まれていなかった。 ただ、一部がソウル市龍山区にある大統領室庁舎の敷地内に落下した。先月初旬、国立中央博物館や龍山区役所、梨泰院駅近くの商店など、大統領室庁舎近くに風船が落ちたことはあるが、敷地内で発見されたのは初めて。 北朝鮮がごみ風船の散布を続けるのは、韓国側を「苦しめる」ためではなく、今後、風船を兵器として使う際にターゲットとする地域に正確に落下させられるかを念頭にデータ収集を進めているのでは、という分析も出ている。 北朝鮮は、5回目の散布から、韓国側の疲労度を高める汚物ではなく、正方形の紙が入った風船を散布している。また、北風でない西風の時も風船を散布しているという点も、こうした分析を裏付けている。 北朝鮮が風船浮揚データを蓄積し、それをもとに有事の際、生化学物質を入れた風船を韓国のターゲットに飛ばすなら、国民や軍に対する致命的な脅威になりかねないという憂慮も提起されている。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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