佐賀城本丸歴史館の大広間に250人、家臣気分味わえるイベント…開館20周年の節目祝う
8月に開館20周年を迎えた佐賀市の佐賀県立佐賀城本丸歴史館で23日、節目を祝うイベントが開かれた。佐賀藩の公式行事で使われた大広間「外御書院」では当時の雰囲気を再現する催しが行われ、参加者した約250人は佐賀が歩んできた歴史に思いをはせた。(森永健太) 【写真】佐賀藩ゆかりの品々が並ぶ企画展
同歴史館は、佐賀城本丸御殿の一部を復元した歴史施設として2004年8月1日に開館。大砲製造といった佐賀藩の当時の最先端技術や10代藩主・鍋島直正、江藤新平ら郷土の偉人などを紹介している。
外御書院での催しは、1838年(天保9年)に本丸御殿が再建された際に家臣約1000人が大広間に集まったというエピソードにちなんで企画された。七田忠昭館長が藩主に扮して登場し、参加者らが「登城命令」を受けた家臣という設定で、記念撮影が行われた。参加した市立赤松小4年の児童(10)、同3年の児童(9)は「家臣になった気分で楽しかった」と笑顔で話した。
これまでの歴史を振り返る講話もあり、学芸員が解説。同歴史館は当初、一般的な資料館として計画されていたが、発掘調査で良好な遺構が見つかり、本丸御殿の復元につながったことなどが紹介された。
開館20周年を記念し、佐賀藩の年中行事などを紹介する企画展「佐賀藩の四季―式典・祭祀・年中行事―」が館内で開かれている。来年1月13日まで。
同展では、元旦に藩主へのあいさつに訪れた人々の名簿や宴席で酒を注ぐ銀製の器といった佐賀藩ゆかりの品々をはじめ、与賀神社(佐賀市)の由緒などを描いた縁起図など約20点(一部展示替え)が並ぶ。
観覧料は無料で午前9時半~午後6時。休館日は12月29日~来年1月1日。問い合わせは同歴史館(0952・41・7550)へ。