流通経大柏、ケガに悩まされてきた男の先制弾で勢いに乗る 山野春太「このまま得点王を目指したい」最後の舞台で輝く【全国高校サッカー】
◇31日 第103回全国高校サッカー選手権大会2回戦 流通経大柏5―0佐賀東(県立柏の葉公園総合競技場) ケガに悩まされてきた男が高校生活最後の舞台で輝きを放ち始めた。流通経大柏の1点目を決めたFW山野春太(3年)だ。前半13分、ゴール前でのこぼれ球にいち早く反応し、右足を振り抜いた。 「前半から自分が先制点を挙げて、チームを楽にする」と試合前日のミーティングで宣言していた。まさに有言実行。初戦特有の硬さが見えていたチームは山野の得点で勢いづき、地元・柏の競技場で5ゴールを量産した。 存在感を発揮した背番号9は、昨年度から本年度の夏まで、右かかとにある骨の変異や右太もも前部の肉離れに苦しみ続けてきた。しかし、秋以降に調子を徐々に上げ、さらに今大会を前にしてノリノリ。大会出場校を相手にしたトレーニングマッチ4試合すべてでゴールネットを揺らしてきた。チームは厚い選手層を誇るが、「絶好調」と評価した榎本雅大監督によってピッチに送り込まれ、その期待に応えた。 「調子がいいまま、大会に入れたのでよかったです。暴れるぐらいの勢いでいきたいです」(山野) 苦しんだ分だけ、この大会で爆発してやる。優勝候補の一角が誇る”暴れん坊将軍”は、「自分が点を決めて、一番目立つぐらいの気持ちでやっています。このまま、全試合で点を取るぐらいの勢いでやっていきたいです。得点王を目指していきたいです」と、鼻息が荒かった。
中日スポーツ