竹林整備と竹の利活用で高校生と小学生協力 伐採と加工品作り 長野県富士見町
富士見高校(長野県富士見町)普通科の3年生38人と富士見小学校6年3組の児童25人は14日、同町の旧落合小学校横に広がる竹林の整備作業を行った。それぞれ町内で整備が難しくなっている竹林の竹の利活用をテーマに授業を行う高校生と小学生が初めて協力し合い、竹の伐採と竹を素材にした加工品作りに挑んだ。 授業には、高校生が1年生の時から作業に協力している町商工会役員をはじめ、町職員ら約15人も協力。午前中の作業では児童生徒を混ぜたグループを編成し、次々に不要な竹を伐採した。午後からは富士見小で、伐採した竹を素材に空気鉄砲やけん玉、箸、照明器具などを手作りした。 富士見高の生徒は、町の課題解決に向けた地域課題探究の授業で不要な竹の活用方法を研究。これまでに乳酸発酵をさせて土に混ぜることで作物の成長を促す竹パウダーなどを開発した。一方、6年生は今回手作りした竹製品を12月8日にJR富士見駅前のショップ大丸屋で開くイベント「クリスマスだいまるシェ」で販売する計画だ。 作業に集中した児童(12)は「高校生と協力して竹が確保できた。竹製品をたくさん販売したい」と意気込んだ。富士見高の生徒(18)は「小学生と組むことにより、自分たちも初心に戻れた。これで卒業するが竹林整備の伝統は後輩に受け継いでほしい」と期待した。