元カンテレ・新実彰平氏 来夏参院選出馬へ 昨年の阪神日本一実況 維新の京都選挙区候補者公募に自ら名乗り
日本維新の会の藤田文武幹事長(43)が12日、京都市内で会見し、25年夏の参院選京都選挙区(改選数2)の公認候補として、元関西テレビ(カンテレ)アナウンサーで、同社を1日付で退社した新実彰平氏(35)を擁立すると発表した。アナ時代には阪神がオリックスを破り38年ぶり2度目の日本一を決めた、23年11月7日の日本シリーズ第7戦を実況。岡田彰布監督の胴上げを全国に伝えた人気アナが、来夏の“バンザイ”を目指す。 【写真】元カンテレアナ新実彰平氏 キャスター時代の“炎上”振り返る「誤解を受ける発言。プロとして反省」 17年から23年まで、同局のニュース番組「報道ランナー」キャスターを務めた夕方の顔。会見で新実氏は「しんどい思いを抱える方、望まぬ孤独を抱える方がゼロになる社会を作りたい。理想を言うなと言われるかもしれませんが、目指さなければ政治は何を目指すんだという風に思っている」と、政界挑戦への決意を述べた。 維新の参院京都選挙区候補者公募に自ら手を挙げた。「お誘いいただいたわけではない。まさに維新一択」と経緯を説明した。 同党の政策のひとつであるデジタルの力を活用したセーフティーネットに共鳴する。「デジタルツールをフル活用して、皆さんの困りごとを把握して適切に支援を届ける仕組み、インフラが必要。社会のあり方を根本的に変えたい」と訴えた。 創設者の橋下徹氏の存在も大きかったという。「言葉は厳しいけれども、根底には優しさを持っているんだろうなと思った。維新は真正面から何のしがらみもなく、正論を吐いていける政党」と、政治に関心を持った原点を振り返った。 アナ時代に「社会課題に挑み立ち向かう方々を見る中で、このままでいいんだろうか…」と自問自答した。「自ら矢面に立ち、覚悟を持って社会を変える側に回らなければならないのでないかという思いに迫られた」と決断を語った。 京大法学部在学中には、硬式野球部に所属。関西学生野球の首位打者、ベストナインにも輝いた。卒業後の12年、カンテレに入社。実況した日本シリーズ第7戦は、関西地区で平均世帯視聴率38・1%(ビデオリサーチ調べ)を記録した。 藤田氏は「表から何のコネクションも使わず、申し込んでいただいたというのは希有で貴重な存在」と期待をかけた。