横山優也(KOTORI)が語る軽音楽部の魅力
春は進学の季節。この連載では軽音楽部で新たにバンドを始める若者に向けて、軽音出身ミュージシャンがエールを送る。第4回はKOTORIの横山優也(Vo, G)が登場。軽音で過ごした若かりし日のエピソードを語るほか、「初心者がコピーするならこの曲!」をテーマに選曲したプレイリストを発表する。 【写真】軽音の夏合宿でギターを弾く横山優也 構成 / 安部孝晴 ■ 軽音に入ったきっかけ 東京でバンドをやるという夢があったので、18歳のとき大学で上京しました。メンバーを探すためというのもあったのですが、誰も知り合いがいない状態だったのでとりあえず軽音部で友達作ろうって感じでした。 ■ 当時担当していたパート 高校生のときに組んでいたバンドではリードギターだったのですが、東京で組むバンドではギターボーカルをやると決めていたので、ギターボーカルメインでたまにリードギターもやっていました。 ■ 当時組んでいたバンド名 田代バンド 軽音部で田代(KOTORIの元ドラム)と出会って、とりあえず同じ学科の人でコピバンをやろうってことで組みました。当時彼はかなりブイブイ言わせてたのでネームバリューを使うために田代バンドにしました。 ■ 当時コピーしていた楽曲 田代バンドでは ・サンボマスター「できっこないを やらなくちゃ」 ・グッドモーニングアメリカ「空ばかり見ていた」 ・KANA-BOON「ないものねだり」 ほかのバンドでは ・andymori「革命」 ・アルカラ「半径30cmの中を知らない」 ・Foo Fighters「Walk」 ・Coldplay「Viva La Vida」 など、ほかにもいっぱいやりました! ■ プロ志向の有無 中学2年生のときに初めてエレキギターを買って、家で1人で弾くだけでバンドも組んでいなかったのに謎の自信だけがあって、中学の卒業文集でミュージシャンになると書いたので、おそらくそのときからあったと思います。 ■ 軽音で得たもの ・田代 ・友達 ・夏の思い出 ・テストの過去問 ■ 最も印象的なエピソード 毎年夏に5日間ぐらい長野のスタジオ付きの民宿みたいなところに泊まって、最終日にデカめのスタジオでライブするという夏合宿がありました。毎日スタジオに入って、宿の中ならどこで何をしてもいいので本当に天国でした。大学1年生のときに初めて行った夏合宿が3年生との最後の大きいイベントで、その先輩たちのことが大好きだったので、最終日が近付くにつれてどんどんエモくなっていきました。学年ごとにテーマソングみたいなものがあって、最終日のトリにその曲をやって終わりみたいな流れで、その先輩たちがスーパーカーの「STORYWRITER」を演奏したときは信じられないくらい泣いてしまって、音楽で泣いたのはそのときが初めてだったのでいまだに覚えています。 ■ 部室あるある ・とにかく汚い。 ・いつ行っても絶対にいる先輩がいる。 ・1人だと寂しい。 ■ これからバンドを始める若者に伝えておきたいこと とにかくいっぱい音楽を聴いて、いっぱいライブをして、いっぱいライブを観て、自分にとってこれだ!っていうものを見つけて、できないことはメンバーに頼って、自分たちらしさを精一杯表現するのがバンドだと思います。好きなものへの思いは絶対に届くと思っているので、その気持ちにまっすぐやればどうにかなります。最初はとにかくデカい音で好きな曲をやったら楽しいです。 ■ 初心者がコピーするならこの曲! MONGOL800「小さな恋のうた」 エレキギターを買って最初にコピーした曲で、みんな知ってるしめちゃくちゃ簡単です。 ASIAN KUNG-FU GENERATION「ソラニン」 最初の1コードを弾くだけで気持ちいいです。たぶん女子にモテます。 サンボマスター「できっこないを やらなくちゃ」 一生懸命やればめちゃくちゃ感動させられます。本当にいい曲です。 スーパーカー「STORYWRITER」 そんなに難しくないし、合わせたらめちゃくちゃ気持ちいい感じになります。 KOTORI「素晴らしい世界」 めっちゃ簡単でめっちゃ盛り上がります。 ■ プロフィール 横山優也(KOTORI) 1995年7月4日生まれ、宮崎県出身。KOTORIでギターボーカルを担当。2016年9月に初の全国流通盤「tokyo」、2017年6月に初のフルアルバム「kike」をリリースした。2022年9月には岸田繁(くるり)をプロデューサーに迎えた楽曲「こころ」を配信。2024年5月29日にニューアルバム「KOTORI」を発表し、6月から7月にかけてワンマンツアー「Japanese Super Perfect Tour」を開催する。 KOTORI|オフィシャルサイト 横山優也|X 横山優也|Instagram