自然言語によるAIテスト製品で年平均100%の収益成長、米新興LambdaTest
技術に詳しくないビジネスユーザーでもテストが可能になる
シンが考えるケインAIの最大の特徴は、その自然言語処理(NLP)機能である。ユーザーは、自らコードを書くことなく、平易な自然言語(英語)でプラットフォームに指示を与えることで、手動でテストを設定したり、継続的なテストを自動化したりできる。このアイデアは、IT部門に依存することなく、企業全体でアプリを開発・維持する現代のビジネス環境において、技術に詳しくないビジネスユーザーでもソフトウェアやアプリのテストを行えるようにするものだ。 「自然言語ベースのテスト作成は、テストプロセスを民主化し、より多くの関係者がプロセスの不可欠な部分となることを容易にします」とマヤンク・ボーラはいう。「同時に、アクセスのしやすさがテストの信頼性を損なってはなりません、なのでユーザーは変わらず高度なテストを実行することが可能なのです」。 ケインAIの利用者の中には、従来のコーディングプロセスに従ってテストを開発することを好む者もいれば、自然言語のオプションを受け入れる者もいるだろうと、ボーラは予想する。どちらにしても、テストを迅速に開始し、特定のプロセスや機能を監視し続ける必要がある場合には、継続的なテストを自動化することが必要だ。 同社は、品質エンジニアリングやテストに初めて取り組む小規模な組織と、社内にテスト能力を持つであろう大規模な組織の両方をターゲットとしている。ユーザーは、ケインAIをゼロから始めることも、既存のテストをプラットフォームに移行することもできる。 テスト業界のベテランであり、現在はセキュリティテスト専門企業Checkmarx(チェックマークス)のCEOを務めるサンディープ・ジョーリは、多くの企業内のあらゆる業務が独自のソフトウェアを開発する現代において、NLPアプローチが革新となり得ると考えている。「NLPベースのテスト作成は、従来のテストワークフローを根本的に変え、プロダクトマネージャー、開発者、テスターが継続的なテストをシームレスに統合できるようにします」とジョーリは指摘する。 ラムダテストは、まさにその点でケインAIがユーザーの想像力を刺激することを期待している。この技術は米国時間8月21日からプライベートベータ版でリリースされ、数カ月以内に本格的なアクセスが予定されている。シンは、さらなる資金調達の発表が間近に迫っていることを示唆しており、投資家たちは同社のAIソリューションの進展を注視している。「投資家からは非常に高い関心を寄せられています」と彼はいう。
David Prosser