【プチ鹿島の本音】米大統領選後も求められる候補者の傾聴力
井上咲楽さんにニューヨークでばったりお会いしました! 井上さんも報知の日曜コラムに書いてくれましたが、お互いにアメリカ大統領選を見に行っていたのです。井上さんと選挙現場で会うのは東京都知事選以来でした。北千住からニューヨークまで選挙漫遊は続きます。 向こうではタイムズスクエアで開票速報を見たり、井上さんから教えてもらったトランプ支持者が集まるパーティーに潜入したり、アメリカでも現場の声を自分たちなりに聞いて回りました。ニューヨークはもともと民主党が強い地域です。その前提で有権者にインタビューすると「投票行動」が興味深かった。バイデン政権のイスラエル政策への批判票を入れるためにトランプに投票したという民主党支持者に何人か出会いました。 一方で選挙後の有権者がプレッシャーをかけやすいのはトランプよりもハリス(民主党)だろうと考えて投票したという人もいた。「選挙後も有権者に耳を傾けそうなのはどちらか?」という視点でした。私たちがインタビューしたのは限られた人数であり、あくまで参考程度ですが、それにしてもハリスには「消極的支持」が多かった印象でした。なぜトランプが?という声もありますが、アメリカは2大政党制ですから4年間の現政権へのチェックが厳しかったという面も大きいのでは。街の声を聞いていてそう思いました。 トランプ氏に対してはSNSなどで「偽情報」を駆使して「対立をあおる言動を重ねたトランプ氏が復権する」(読売新聞11月7日)という点もある。メディアのチェックがさらに必要となります。最近は新聞やテレビを「オールドメディア」と呼ぶ声がありますが、真偽不明の情報が飛び交う現在、新聞の役割はますます重くなると思います。今後も期待しています。(時事芸人)
報知新聞社