最速、最多、最高額…2024年にF1で生まれた「記録」の数々をスペイン・メディアが紹介! 角田裕毅を擁するRBの「49件」とは!?
多くの印象的な場面を生み出して見る者を熱狂させた2024年のF1世界選手権は、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が4連覇を飾り、コンストラクターズチャンピオンシップではマクラーレンが1998年以来の王座を獲得して幕を閉じた。 【画像】絶世の美貌を誇る米プロレーサー、リンジー・ブルワーの厳選フォト! この1年の激闘を、各国メディアが様々な形で振り返っているが、スペイン・マドリードのスポーツ紙『MARCA』は、このシーズンに生まれた「記録」に注目。その図抜けた数字を紹介し、それぞれの偉大な樹立者たちを称えている。 まず挙げられたのは、史上最多となった今季のレース数「24」。281日間で世界中を転戦した各チーム、ドライバーはそれぞれ計1444周を「まるで耐久レースのように」(同メディア)走破したが、その中で一度もリタイアすることなく(史上4人目)7314kmを走り切るという「人間離れの記録」に到達したのが、マクラーレンのオスカー・ピアストリだった。 予選では、マクラーレンのランド・ノリスが16戦イタリア・グランプリで最速となる平均時速262.897km/hを計測してポールポジションを獲得。このイギリス人ドライバーはまた、予選での順位の平均値が「3.42位」と、フェルスタッペンの「3.54位」を上回り、予選トップを8度も記録している。一方、決勝での最速はチームメイトであるピアストリで、第20戦のメキシコGPで「362.5km/h」を計測している。 また同メディアは、自国のレジェンドドライバーであるフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)にも言及し、彼の「43歳」という年齢を取り上げて、19歳のオリバー・ベアマン(ハースでスポット出走)との対比を強調し、「年齢は単なる数字だということを証明した」と記述。なお、今季のドライバーの平均年齢は「27.23歳」だった。 続いてコースでは、第22戦の舞台となった市街地コース「ラスベガス・ストリップ・サーキット」が、合計オーバーテイク回数「56回」と、年間で最もエキサイティングなレースを演出。対して、「抜けないサーキット」で有名なモナコ・モンテカルロ市街地コースではわずか4度の順位変動が起こっただけだった。 レースでの重要な駆け引きの要素であるピットストップに関する記録では、第5戦中国GPでフェルスタッペンのタイヤ交換を、レッドブルのメカニックはわずか「1.90秒」で完了。ちなみにひとつのレースで最も多くのピットストップが行なわれたのは、第11戦オーストリアGP、続くイギリスGPでの「45回」だった。 規則が厳格化されたのも今季の大きな動きのひとつであり、それによってタイムペナルティーは「62件」に達し、罰金総額は「33万2900ユーロ(約5493万円)」と、昨季の3倍に。また、コース上でのクラッシュは全34回のうち、ウィリアムズが「11回」と最多となったが、同チームの復旧作業の速さも同メディアは指摘している。 ガレージの作業では、アップデートの効果の有無が各チームの成績に大きな影響を与えたが、ここで最も効率良く進化を遂げたのはマクラーレンだったという。10チームでのアップデートの回数は「420件」で、そのうちビザ・キャッシュアップ・RB(以下RB)は最多となる「49件」を占めた。しかし、それが奏功せずに角田裕毅らドライバーが苦戦するレースは少なくなかった。 王座に関しては、フェルスタッペンが「1077日間」で4度のワールドチャンピオンに輝いた。このスピード記録はセバスチャン・ベッテルが2010~2013年に同じくレッドブルで樹立した記録を1日上回るものであり、「このオランダ人ドライバーの偉業をさらに際立たせている」。 最後に、シーズンの後半戦で最も輝いたのは、フェラーリのシャルル・ルクレールで、この期間に「206ポイント」を獲得し、逆境の中で安定したパフォーマンスを披露したと紹介する一方で、「最高の車を持ちながらも結果を残せなかったノリスの評価は厳しくなっている」とも指摘した。 構成●THE DIGEST編集部