シックないでたちで女性向けトークセッションに出席した古賀紗理那さん＝東京・青山

バレーボール女子日本代表の主将を務め、パリ五輪後に現役を引退した古賀紗理那さん（28）が15日、「W society」プロジェクト、花王が開催したトークセッションに出席。女性アスリート特有の問題に関する悩みなどを語った。 19日の「国際生理の日」を前にしたセッションは「働く女性と健康を考えるトークセッション～今求められる職場におけるヘルスケアサポートとは～」と題し、職場における生理への対応やサポートが語られた。 高校時代までは順調だったという古賀さんは、代表選手となって海外遠征が増えたことで「環境や食事の変化だったりで生理が来ないことが増えた」と、長期の海外遠征が頻繁な女子代表ならでは悩みを明かした。 それでも、所属したNEC川崎には女性トレーナーがおり、日本代表では男性トレーナーながら「気さくな方で信頼関係を築いていた」ため、きちんと相談して対処できたと振り返った。 「女性アスリートは、日によって体調が違う。生理痛がひどい選手は立てないくらい」と話し、2021年の東京五輪後に代表の主将になって以降は特に、「調子が良くない選手とも、しっかりコミュニケーションを取るようには意識していました」と振り返った。 参加者からは、Vリーグ（現SVリーグ）では毎週末試合があり、生理と重なったことがあったはずだが、どう対処したかという質問が。古賀さんは「『生理前で腰が痛いから、ちょっと（トレーニングを）抑えます』と（トレーナーなどに伝えて）、軽めの重さにするとか、練習後の自主練をやめて休むとか、先手先手でコンディションを整えることを意識していました」と、努力の様子を話した。 代表で長期海外遠征に出る際には「1カ月半続くと、1度の遠征で2回生理が来ることも普通にあったので、（その分の生理用品を）ちゃんと持っていきます」。また、足りなくなったチームメートが現地のスーパーなどで購入し、「『これは使えたよ』とか、『これ使ってみて』と生理の人に渡したりとか、そういうコミュニケーションも取っていました」と舞台裏の苦労話を明かした。 引退後も現役時代と同じく早寝早起きは心がけているという古賀さんだが、「ゆっくりとした時間を過ごしています」。今後、何をするかはまだ決めていないが、「いろんなことを経験させていただいて、自分がやりたいことを極めたいなと思っています」と明るい笑顔で話した。