<PLAYER'S VOICE 特別編>現役プロ野球選手が肌で感じた都市対抗野球の魅力【セ・リーグ編】
あの選手もかつては地域の代表として、市民の、社員の声援を背にプレーした。現役プロ野球選手が肌で感じた都市対抗野球の魅力、思い出を語ってくれた。 【選手データ】田中広輔 プロフィール・通算成績・試合速報
田中広輔(JR東日本→広島)「忘れられない喜びと楽しさ」
一発勝負なので「ここでこんなことが起こるのか……」というミスもあったりして、本大会に出るまでが大変。2年連続で準優勝の悔しさはありますが、本大会を決めたときの喜びは今も忘れられません。給料をもらって、会社の名前を背負ってプレーするのが社会人野球。JR東日本は毎年、特に多くの社員の方が応援に来てくれます。都市対抗は“お祭り”。みんな一体となって、プレーしていて楽しいなと思える夏の一大イベントでした。
石山泰稚(ヤマハ→ヤクルト)「会社の看板を全国に広める仕事」
社会人野球では、やっぱり都市対抗に出ないとダメだという思いはありましたし、予選からバチバチで、みんなが緊張感を持ってやっていました。都市対抗で活躍しないとプロへのチャンスもないと思っていたので、出場したいという思いは強かったです。企業を背負って出ますし、自分の会社の看板を全国に広めたいと思っていました。それが野球部の仕事だなと。会社の人も地域の人も応援してくれますし、本当に特別な大会ですね。
伊藤将司(JR東日本→阪神)「会社を盛り上げたい一心で」
目指すところは都市対抗野球なので、出場してやっと認められたような気がします。JR東日本はすごい応援団が来てくれて、会社の人たちもみんな応援に来てくれる。見に来てもらっている分、1個でも多く勝って会社を盛り上げたかったです。都市対抗野球では中野(中野拓夢、当時三菱自動車岡崎)とも対戦して、あいつは4タコだったのでいい思い出です(笑)。今は頼りになるチームメートですけど。企業同士が対決するのは魅力的だなと思いますね。
福永裕基(日本新薬→中日)「社への貢献として絶好のアピール機会」
入社した日本新薬ではプロテインを扱う部署でした。出社日数は……(笑)。シーズン中は週によっては行かない場合もありました。社への貢献として都市対抗は絶好のアピール機会。大勢の方から声援を受ける大舞台です。2年目の2020年からスタメンで出してもらっていました。その年は、東京五輪の影響でプロ野球のドラフト後の開催。指名漏れのあとに2本塁打。また頑張ろうと、自分を成長させてくれて社にも大会にも感謝しています。