食べて、買って能登支援 京都・東本願寺で復興イベント
●カニ、カキ、能登牛…「気に掛けてもらえたら」 能登半島地震からの復興を後押しするため、能登の食や物産を販売する真宗大谷派の催し「復興応援ひろば」(北國新聞社共催)が22日、京都市の同派本山・東本願寺前の「お東さん広場」で始まった。カニ汁、焼きガキといった旬の海産物をはじめ多彩な産品がそろい、出店した能登の事業者は参拝者や観光客に被災地の現状を伝えて、支援を呼び掛けた。 全国から多くの門徒が集まる真宗で最も重要な仏事「報恩講」に合わせて企画された。石川県内から20店・団体が参加した。 鹿渡島(かどしま)定置(七尾市)のテントではカニ汁の湯気が立ち上り、イカ焼き、カレーなども人気だった。料理店「池亀」(七尾市田鶴浜町)は、カキ鍋用の白味噌だしなどを販売。社長の池田哲三さん(66)は「能登のことを気に掛けてもらえたらうれしい。出店してリフレッシュにもなった」と笑顔を見せた。 輪島市町野町金蔵のオープンカフェ「木の音(こえ)」の店主、日向文恵さん(65)は、カニ丼や能登牛の土手焼きを提供した。地震で店は全壊し、現在は福井駅前で「能登丼食堂」を営業する。「『ぜひ再開して』という声をいただいており、落ち着いて考えたい」と話した。 名古屋市から報恩講の参拝に訪れた浅井幸子さん(81)らの一行は、ル・ミュゼ・ドゥ・アッシュ(七尾市和倉町)のバウムクーヘンなどを購入した。「今度の旅行は北陸へ行きます」と語った。 復興応援ひろばは24日まで。境内では28日まで、被災地の現状を伝える写真パネルが展示されている。