福島・大熊に「ファミマ」オープン 「ありがたい」住民らでにぎわい
大熊町のJR大野駅西口に整備中の商業施設「クマSUN(さん)テラス」に17日、コンビニ「ファミリーマートクマSUNテラス店」が先行オープンした。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故後、町内に大手3社のコンビニが開店するのは初めて。 おにぎりや弁当、飲料のほか、野菜や果物など生鮮食品、靴下などの日用品を販売している。町の特産品のイチゴを使った加工品や、川内村の特産品「かわうちワイン」など双葉郡の土産物もそろえている。 初日は、人気商品のフライドチキン「ファミチキ」や開店記念の「福袋」などを求める買い物客でにぎわった。昨年11月に町内に移住した男性(31)は「車を持っていないので、最寄りのスーパーでも自転車で往復2時間かかっていた。夜もやっているのでありがたい」と笑顔を見せた。 同店は双葉町や浪江町でもファミリーマートを営業しているエフズプランニング(川内村)が運営する。渡辺正社長(58)は「地元の人が作った特産品なども店頭に並べ、愛着を持ってもらえる店舗にしたい。24時間ではないが、夜も営業することで地域の安心感をつくれれば」と話した。 営業時間は午前7時~午後10時で年中無休。整備中の商業施設や、隣接する産業交流施設「CREVA(くれば)おおくま」は来年3月15日にグランドオープンする予定。震災前、町内にはファミリーマートが2店舗あったが、原発事故で全町避難となり閉店していた。
福島民友新聞