演歌界の新星・小山雄大、デビュー直後の第一声 故郷を歌う曲に込める“孝行”の誓い
■恩師と先輩の教えを胸に…親孝行を誓うメジャーデビュー
――事務所の社長である松前ひろ子さんや、“教育係”を買って出た先輩・三山ひろしさんは、東京の親御さんとも言える存在ですか? 【小山】はい。松前先生からは歌手として、人としての生き方を教えていただきましたし、 三山先輩はステージマナーやお客様への感謝の思いなど、たくさんのことを教えてくださいました。三山先輩には昨年10月から全公演について行かせていただいて、本当に間近で勉強させていただきました。 ――具体的にはどんなことを? 【小山】もう…すべてです。右も左もわからない状態だったので、ステージ上での立ち居振る舞いはもちろん、ステージ外での動き方、化粧の仕方や髪型など、イチから教えていただきました。先輩は常々「デビューするまでは全部を教えてあげる。デビューしたら一人のアーティストなんだから、自分でしっかりとやっていきなさい」と言ってくださっていたんです。 ――三山さんに帯同する中で、驚いたことはありましたか? 【小山】三山さんは「お客さんはもちろん、スタッフの方たちのことも絶対に待たせてはダメだ」と言って、例えば10分間の休憩があっても素早く着替えて、誰よりも早くステージで待っていらっしゃるんです。そしてコンサート後には、片付けをしてくださるスタッフの方の迷惑にならないように素早く着替えて帰る。そういう姿を見ていて、こういった気配りが肝心なんだとすごく勉強になりました。 ――歌唱面でのアドバイスも受けましたか? 【小山】僕は小さい頃から民謡を習っていたのもあって高音に意識を向けがちだったんですが、お二人から「低音も大事にしなさい。低音がしっかり出ていないと響いてこないから」とアドバイスをいただき、「自分のキーよりも1~2音下げて練習したり、1オクターブ下で歌ってみるといい」と教わりました。あと、ステージパフォーマンスの面で、声を出すことと同じくらいに“止める”ことの重要性も教えていただきました。 ――カップリング曲「椿咲く島」も魅力的な1曲になっています。 【小山】この曲は表題曲よりも先にできていたので、「これが自分のオリジナルの曲なんだ」とすごく感動しましたし、うれしくてずっとこの曲ばかり歌っていました。あとから3番の詩を付けていただいたんですが、その中の<母さんごめんよ 心配かけて 笑顔で帰れる その日を信じ>という詞にグッと来ました。当時はもう一人暮らしを始めていた時期だったので、本当に自分自身のことを描いていただけたんだな…と。 ――お披露目会でこの曲を披露した際には涙を流されていましたね。 【小山】練習をしているときにも感情がこみ上げてきて、言葉に詰まってしまうことがありました。それくらいすごく感情を込められる曲なので、今後も大切に歌っていきたいです。 ――最後に、今後の活動に向けた意気込みをお願いします。 【小山】まずは、小さい頃から一番応援してくれていた母親、そして時に厳しく、時に優しくご指導いただいております松前ひろ子さん、三山ひろし先輩に早く孝行ができるようになりたいです。そして、全国各地のみなさんに歌声を届けに行くことが僕の夢ですので、付けていただいた“全国民の孫”というキャッチコピーの通り、孫のようにかわいがっていただけるように小山雄大として精いっぱいがんばります。