「遺族の思いをくみ取って」飲酒運転に母の命奪われ…”危険運転致死罪”で起訴を求め4万6797人分の署名を検察に提出
チューリップテレビ
去年3月、富山市で飲酒運転をして死亡事故を起こした男性に対し、遺族が「危険運転致死罪」での起訴を求め、集めた署名を富山地検に提出しました。 【写真を見る】「遺族の思いをくみ取って」飲酒運転に母の命奪われ…”危険運転致死罪”で起訴を求め4万6797人分の署名を検察に提出 危険運転致死罪での起訴を求めて署名を提出したのは、飲酒運転による事故で亡くなった井野真寿美さんの長男、中田康介さんたちです。 事故は、去年3月21日未明、富山市総曲輪1丁目の交差点で発生。 横断歩道を渡っていた井野さんは、一方通行の道を逆走してきた飲酒運転の車にはねられ、病院に運ばれましたが、腰や腹部などを強く打ち、約12時間後に亡くなりました。 アーティストでピアノ講師だった井野さんは気さくな人柄で、生徒からも慕われていたといいます。 運転手の男性は去年6月、富山地検に書類送検されました。 容疑は酒気帯び運転と、不注意で事故を起こした場合に適用される「過失運転致死」でした。 井野真寿美さんの長男 中田康介さん 「過失なのか?ということですよね。これだけ悲惨なことを起こしておいて。現に人が亡くなって、その人の人生が大きく変わっている。そんな罪では許されないというふうに思います」 運転手の男性は遺族に対し、居酒屋を2軒はしごして酒を飲み、代行がつかまらなかったため車を運転したと説明したといいます。 飲酒運転をしたこと、一方通行の道を逆走したことなどから、遺族は「故意に危険な運転をしたと認められるべき」として、より刑が重い「危険運転致死罪」での起訴を求めています。 ■署名は4万6000人分を超える 12月からオンラインや街頭での署名活動を開始し、全国から4万6797人分の署名が集まり、7日富山地検に提出しました。 井野真寿美さんの長男 中田康介さん 「遺族の思いをくみ取っていただいて、危険運転致死罪での起訴を切に望みます。捜査していただける余地のある部分は徹底的にやっていただきたいと私たちとしては思っています」 母に伝えたいことは―― 井野真寿美さんの長男 中田康介さん 「まだ結果は出ていないですが、ここまで来れたよということをまずは(母に)報告したいと思います」
遺族らは「危険運転致死」が適用されるまで署名活動を続けていきたいとしています。
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