マイリー・サイラス、グラミーで父親の名だけ出さなかった理由。いびつな親子関係に迫る
マイリーはティッシュがいたからこそ、今の音楽活動ができるのだと彼女への感謝の気持ちを機会があるごとにアピールしている。「母は子どもを利用する人がどんなにたくさんいるかがわかってくると、私を守るために賢い人を雇ってくれた。幼かった頃、周りの人から守られて自分の音楽を自分でコントロールできるような立場に置いてくれたことを嬉しく思っている」。
セクシャリティを巡る母との対立
そんな2人の考え方が一致しなかったのはセクシャリティについて。マイリーは14歳のときクィアだと母にカミングアウトしている。マイリー曰く「母に『私は違う意味で女性を尊敬している』と言ったときのことを覚えている。母はそれはどういう意味かと聞いてきた。私は『男の子を愛するように、女の子を愛している』って答えた。それは母には理解し難いことだった」。マイリーはそんな母に自分を受け入れてほしいと訴えた。マイリーは「母はそうしてくれた」と言っているが、当時のティッシュが心の底からクィアの娘を受け入れていたかは微妙なところ。後年ティッシュはこのときの自分の反応を「反省しマイリーに謝罪した」と話している。
父はパンセクシャルの娘をサポート
マイリーは23歳のときパンセクシャルだとカミングアウトした。時代の影響もあるが、ビリーの反応はティッシュに比べてオープンだった。あるインタビューで「私たち家族はいつもとてもオープン。ネガティブな気持ちやヘイターたちのことは忘れよう。彼女はロックンロールで素晴らしい時間を過ごしている。世界が必要としているのは愛だ。世の中にはヘイトが多すぎる。世界はポジティブな影響を必要としている」。マイリーの愛と平和、平等性を大切にする一面と通じるものがある。
「言わなくてもわかる」一卵性母娘
マイリーが大胆な衣装で性的なパフォーマンスをしていたときもティッシュの心境は複雑だった。「マイリーが限界に挑戦したときには口論になり、私は彼女を罰したこともあった。でも私が愛しているから罰しているんだと彼女はわかっていたと思う。だから結果的にはいつもうまくいった」とティッシュは語っている。