４回、二ゴロに倒れる佐藤輝

　「ヤクルト４（降雨コールド）０阪神」（７日、神宮球場） 　大粒の雨をタオルで遮りながら、ゆっくりとクラブハウスへ向かっていった。阪神・佐藤輝明内野手（２５）が痛恨の連続失策を犯し、連続試合安打もストップ。神宮には大きな雷鳴がとどろいたが、絶好調のバットから豪快な快音を響かせることはできなかった。 【写真】どこ投げた？カバーに入った中野が仰向けの体勢になるほどの悪送球 　二回１死一塁。松本直の高いバウンドのゴロを果敢に前へ攻めたが、ショートバウンドをグラブに収めることはできなかった。さらに、続くサイスニードの犠打を処理したが一塁へ悪送球。「また練習します」。連続エラーでリーグワーストの１６失策。勝利が遠のく、２失点につながってしまった。 　試合前練習では２軍降格後から愛用する小さなグラブを使って、練習を継続している。安定感も増してきたが、６月７日に再昇格してから１０失策目。７月３０日の巨人戦でも２失策を記録しており、最近は守備での乱れが目立ってきた。 　打撃では初回２死二塁で左飛。四回１死では、二塁手を一、二塁間に配置する“サトテルシフト”に引っかかって二ゴロ。「シフトにやられた感じですね」。抜ければ、自己最長を更新する１５試合連続安打だったが、止まってしまった。 　球団新記録の１２試合連続得点もならず、連続マルチ安打も８試合でストップ。偉大な記録に目前まで迫っていたが、２打席だけでは難しい。「しょうがないんじゃないですか」。ゲリラ豪雨と雷を恨むしかなかった。 　チームは４カードぶりの負け越しとなったが、最下位のヤクルトに同一カード３連敗だけは避けたい。「また切り替えて、明日頑張ります」。８月は２３打数１３安打で打率・５６５、４本塁打、９打点と好調に変わりはない。スタンドからは「明日は一発頼むで！」と声援が飛んだ。エラーを取り返すためにアーチを描く。