“補償なし”はお買い得?「Cランク」で移籍したFA戦士5人
中田賢一
中田賢一は、FA移籍後も2桁勝利を挙げるなど先発ローテーションの一角として活躍した。 北九州市立大から2004年ドラフト2巡目で中日ドラゴンズへ入団すると、ルーキーイヤーから開幕ローテーション入りを果たした。プロ3年目の2007年にはリーグ2位タイの14勝をマーク。低迷したシーズンもあったが、在籍9年間で計61勝を挙げた。 2013年オフに国内FA権を行使。実績のある先発投手かつ補償なしのCランク選手ということもあり、同年のFA市場の目玉となった。複数球団との交渉の末、地元の福岡ソフトバンクホークス移籍を決断した。 移籍1年目の2014年は、開幕5連勝を含むチームトップタイの11勝を挙げ、自身7年ぶりの2桁勝利を記録した。翌2015年も規定投球回をクリアし、9勝をマーク。その後も先発として登板を重ねた。しかし、2019年は1試合のみの登板にとどまり、同年オフに無償トレードで阪神へ移籍。2021年限りで17年の現役生活に幕を閉じた。
森福充彦
森福充彦はCランクでFA移籍を果たしたが、移籍先では結果を残すことができなかった。 シダックスから2006年大学・社会人ドラフト4巡目で福岡ソフトバンクホークスへ入団した森福。プロ2年目のオフにサイドスロー転向を決断すると、同5年目の2011年は勝ちパターンを担い、60試合登板で38ホールドポイント(4勝34ホールド)、防御率1.13をマークした。さらに、日本シリーズでは「森福の11球」と呼ばれる印象的な火消しを見せ、リーグ2連覇と8年ぶり日本一に貢献。その後も左キラーとして登板を重ねた。 しかし、2015年以降は左打者へのワンポイントリリーフが増加。環境の変化を求めて2016年オフにFA権を行使し、読売ジャイアンツへの移籍を決断した。 移籍1年目の2017年は開幕からセットアッパーとして起用されたが、期待に応えることはできず。同年は30試合登板で7ホールドポイント(1勝6ホールド)、防御率3.05の成績となった。その後は2年連続で登板数が1桁にとどまり、2019年オフに戦力外通告を受け、現役を引退した。