智弁和歌山、夢舞台へ(その1) /和歌山
<センバツ2020> 第92回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)の選考委員会が24日、大阪市北区の毎日新聞大阪本社オーバルホールであり、智弁和歌山の3年連続14回目の出場が決まった。選手たちは1994年以来の2回目のセンバツ制覇を目指す。組み合わせ抽選会は3月13日にあり、大会は同19日、甲子園球場で開幕する。【砂押健太、後藤奈緒、最上聡】 智弁和歌山の藤田清司校長は午後3時半ごろ、校長室で選考委員会からの電話を受けた=写真。「ありがたくお受けします」。返事と共に笑顔を見せた。 その後、野球部が待つグラウンドへ。整列した選手たちに向け、「選抜出場が決まりました。おめでとう。限られた期間だが、大きな目標を持ちながら一人一人しっかり練習をしてほしい」と激励した。 近畿大会ではベスト8で敗れたため、選手たちも選ばれるかどうか、ソワソワした様子で正式な決定報告を待っていた。決まったと分かると、抱き合って喜んだ。 投手陣の柱として期待される小林樹斗投手(2年)は「選ばれるのかなと緊張していたので、うれしかった。冬前から制球力をつける練習をしてきた。大会までにもっと精度をあげたい」と話した。もう一人の柱、矢田真那斗投手(2年)は「素直にうれしい。甲子園は3回目だけど、これまでは先輩たちに助けられた。次の大会は智弁和歌山に矢田がいると思ってもらえるような活躍をしたい」と意気込みを語った。 主力打者の一人、綾原創太選手(2年)は「派手な打撃はできないので、しっかりとつなぐバッティングを心がけたい。目標は日本一。一つ一つ目の前の相手を倒していきたい」と笑顔で話した。主軸を担う徳丸天晴選手(1年)は「甲子園は思い切りやらないと結果が出ない場所だと夏に感じた。選抜では思い切りの良さを出していきたい」と誓った。 出場決定を祝う祝勝会も開かれ、選手たちは保護者や学校関係者と共にジュースで乾杯した。 ◇決定号外を配布 駅前などで 智弁和歌山のセンバツ出場決定を伝える毎日新聞の号外が24日夕、和歌山市のJR和歌山駅前や南海和歌山市駅前などで配られた=写真。毎日新聞県専売会青年会のメンバーらが、行き交う会社員や買い物客らに手渡した。 号外を手にした同市の障害者作業所に勤務する松本健吾さん(32)=岩出市山=は「智弁和歌山は神奈川に住む姉の出身校なので、号外を見せてあげたい。甲子園では全国制覇をしてほしい」と期待した。【山本芳博】