ドジャース・大谷翔平（ＡＰ）

◇２９日（日本時間３０日）　ワールドシリーズ第４戦　ヤンキース１１―４ドジャース（ニューヨーク） ◆真美子さんも！ドジャースの『MVPトリオ妻』【写真】 　ワールドシリーズチャンピンの頂にあっさりと立てるほど、簡単なシリーズではなかった。ドジャースは先発から救援投手でつなぐ「ブルペンゲーム」で臨んだが、２番手のハドソンが３回に逆転満塁弾を浴びるなど、ヤンキース打線に１１失点して大敗した。 　４連勝での一気の「世界一」は逃したが、ロバーツ監督は勝ちパターンの救援投手を温存できたことに納得した。「われわれはまだいい位置にいるし、問題はない。明日（３０日）の準備はできている」。湿っていた相手打線を活気づかせたとはいえ、強気の姿勢を崩さなかった。 　第２戦の盗塁の際に左肩亜脱臼した大谷翔平は第４戦も「１番・指名打者」で強行出場。５回に救援左腕のヒルから肩の負傷後、初安打となる中前打を放ったが、その他の打席は凡退。３回の中飛は甘い球を中堅に弾き返したが、本来のような左手の押し込みが効かず、打球は失速した。 　ロバーツ監督は大谷について左肩のせいで打撃技術に支障をきたしているのかと聞かれ「何度も何度も彼に聞いたが、支障はない。彼はそれを感じていない。ただ、ボール球を追いかけている。四球になる可能性のある打席がいくつかあったが、追いかけて出塁できなかった」と分析した。 　５回の中前打の後は肩に負担をかけないようにこの日もユニホームの胸元を左手でつかんで走り、左肩を痛めた原因となったスライディングを、負傷後初めて敢行。監督は「盗塁はしないと思うけど、（スライディングは）問題ないと思う」と語った。 　手負いの大谷が万全な状態と違って迫力不足なのは否めない。それでも、「大谷翔平」という大きな存在が、チームに何かをもたらしてくれるという信頼が監督にもチームメートにもある。ドジャースは依然として圧倒的に有利なのは変わらない。大谷も、チームもあと１勝を必死に、つかみにいく。ロサンゼルスに戻ることは当然、考えていない。