週に一度、社内で「ランチミーティング」が開催されます。休んだ気になれないので、この時間の「給料」も支払ってほしいです。そもそも「強制参加」ってパワハラではありませんか?
昼休憩は、長い1日の業務から一息ついて気分転換ができる貴重な時間です。しかし、社内でランチミーティングが毎週のように開催されていると、「気持ちが休まらない」「もはや仕事時間なのでは……」と感じてしまう人も多いはずです。 本記事では、ランチミーティングの時間の分、給料を払ってもらえるのか、また強制された場合はパワハラに当たるのかなどについて解説します。 ▼毎日「8時50分」から朝礼が! 定時は9時だけど「残業代」は請求できる?「義務」か判断するポイントとは?
ランチミーティングは違法になる?
労働基準法には「休憩時間を自由に利用させなければならない」と明記されています。ランチミーティングへの参加を強制されている場合、また内容によっては違法になる可能性があります。 ■内容によっては労働時間になる 労働時間が6時間を超えれば少なくとも45分、8時間を超えれば少なくとも1時間の休憩を与えなければなりません。ランチミーティングが労働時間と見なされた場合、他の時間で休憩時間を取れなければ違法となります。 単なる雑談であれば休憩中のコミュニケーションの時間と判断できますが、以下のような状況であれば労働時間と見なされる可能性があるでしょう。 ・業務に関する意見を言ったり聞いたりしなければならない ・ミーティングによって重要な施策が決定する ■参加が強制されていればパワハラの可能性がある 若手社員にとって上司や先輩からの誘いは断りにくいものです。参加することが強制されている場合、パワハラと認定される可能性があります。 厚生労働省では、優越的な地位を利用して拒絶できないことを要求することは、パワハラに当たると示しています。参加しなければ昇給させない、嫌な態度を取られるなどの要因で断りづらい状況を作っている場合は、パワハラにあたるでしょう。
ランチミーティングが嫌な理由
株式会社ライズ・スクウェアが運営するWebメディア「RS MEDIA」が2022年7月、10代から60代の男女500人を対象に実施した調査によると、68%がランチミーティングを「嫌い」「どちらかといえば嫌い」と回答しています。 嫌われる主な理由は以下の通りです。 ・ゆっくり休憩や食事をしたい ・食事中は仕事を忘れたい ・会議も食事も中途半端になる ・緊張する、気を使う ランチミーティングでは休憩を十分に取れず、新たなストレスを抱えてしまうのが現状のようです。