侍ジャパンで躍動する投打の主軸は虎戦士 森下&才木が藤川阪神の中心軸になる 「鬼筆」越後屋のトラ漫遊記
■ノムさんのぼやき
青柳が海を渡り、大山や原口が仮に去ったとすれば、チームの中に激しい競争が起きるのか、それとも低レベルで結局はポジションを期待込みで誰かに与えざるを得ないのか…は来年の3月頃にクッキリと判明するでしょう。その分かれ道でチームのシーズン成績もおのずと見えてきます。
ただ、現状の阪神にはチームとしての新しい軸が生まれていると思います。森下と佐藤輝が競い合ってクリーンアップを務め、先発の軸、つまりエースには才木がいる。藤川新体制は今後のFA市場の動向を横目で見ながら、森下&才木を中心軸に考えながら、新しいチームの構想を練ることになるのでしょう。
1999年から2001年まで阪神監督を務めた野村克也氏は、3年連続の最下位に終わりました。南海、ヤクルト、楽天で結果を残せた名将でも、虎は一筋縄ではいかなかった。よくぼやいていました。「阪神には4番とエースがいない。中心軸のない組織は機能しない」と。そういう意味では今の虎には救いがあります。新しい道標はあるのです。あとは中心軸に対しての肉付けがどこまでできるかでしょうね。
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【プロフィル】植村徹也(うえむら・てつや) サンケイスポーツ運動部記者として阪神を中心に取材。運動部長、編集局長、サンスポ代表補佐兼特別記者、産経新聞特別記者を経て特別客員記者。岡田彰布氏の15年ぶり阪神監督復帰をはじめ、阪神・野村克也監督招聘(しょうへい)、星野仙一監督招聘を連続スクープ。