《積水ハウス地面師事件》主犯格が「ファーストクラス」で悠々と高飛び…「内通者」の可能性まで囁かれた警視庁の「大失態」
Netflixドラマで話題に火が点き、「地面師」はもはや国民的関心事となっている。 【漫画】「しすぎたらバカになるぞ…」母の再婚相手から性的虐待を受けた女性が絶句 11月1日(金)には、あの人気番組「金スマ(中居正広の金曜日のスマイルたちへ)」でも地面師特集が放映されるほど。同番組では、ネトフリドラマの参考文献になったノンフィクション『地面師』の筆者・森功氏がゲスト出演して、地面師の手口を詳しく解説している。 不動産のプロですらコロッと騙されるのだから、私たち一般人が地面師に目をつけられたらひとたまりもない。そのリスクを回避するためには、フィクションのドラマを観るより、地面師の実際の手口が詳細に書かれた森氏のノンフィクションを読むのが良いだろう。 森功著『地面師』より、自己防衛の参考になる箇所を抜粋してお届けしよう。 『地面師』連載第17回 『積水ハウス事件の「ヤラカシ社長」がクビ直前で大どんでん返し!人事刷新クーデターの舞台裏とは』より続く
主犯格を取り逃がす
「2017年度内の3月中には、地面師グループをいっせい摘発できるのではないか」 取材してきた記者のあいだではそう事件の早期解明が囁かれた。17年8月以来、ずっと燻ってきた事件摘発の期待が高まったが、警視庁の捜査はそこからずれ込んでいく。 「8月末の新捜査二課長への交代を待って、9月はじめの捜査着手ではないか」 「すでに事件は警視総監マターなので、三浦正充さんが総監に着任する9月半ばかな」 そんなさまざまな検挙情報が駆け巡ってきた末、ついに警視庁は10月16日、海喜館を舞台に暗躍した地面師グループ8人の逮捕にこぎ着けたのである。 これだけの一斉検挙となると、1つの警察署には収容できない。身柄の拘束先は、当人の住居や留置所の空き状況によって異なった。逮捕第一陣となった8人の氏名と逮捕時の年齢、留置した警察署を改めて挙げると、生田剛(46)が渋谷署、近藤久美(35)が原宿署、佐藤隆(67)が赤坂署、永田浩資(54)が目白署、小林護(54)が代々木署、秋葉紘子(74)が原宿署、羽毛田正美(63)が東京湾岸署、常世田吉弘(67)が戸塚署だ。
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