アイナ・ジ・エンド

BiSHのメンバーとしてメジャーデビューを果たしたアイナ・ジ・エンド。BiSH解散後はソロアーティストとして存在感を増している彼女が、11月27日(水)にソロとして3年ぶりとなる3rdアルバム『RUBY POP』を発売する。これまで彼女が歩んできた3年間の軌跡をまとめたアルバムの発売前に、本作に込められた思いや楽曲へのこだわりなどを聞いた。 【写真を見る】ソロとして3年ぶりとなる3rdアルバムを発売するアイナ・ジ・エンド ――3年ぶり3枚目のアルバムとなる今回の『RUBY POP』ですが、あらためてどんな内容になっていますか？ 「ファーストは私小説みたいな初期衝動が閉じ込められていて、セカンドは音楽に目覚めてバラエティーに富んだ内容でした。そして、サードの今回は周りの人のおかげで自分のパフォーマンスがちゃんとできているんだという感謝と、全部こぼさないように守り抜いていこうという前作よりも強くなったメンタルが閉じ込められているかなと思います」 ――アルバムタイトルの『RUBY POP』にはどんな思いが込められていますか？ 「宝という字が付くタイトルが『宝者』『宝石の日々』『Jewelry Kiss』と3曲あって、無意識のうちに自分は曲のことを宝石みたいに扱っていることに気づきました。それで今の私の宝石たちをギュッと1枚のアルバムにまとめて、"これが今の私の宝石箱です。これをあなたに伝えたいです"という思いを込めました。また、ルビーは赤い宝石ですが、自分のカラーである赤＝ルビーと、宝石箱があなたのもとで弾けるということでポップを組み合わせて、タイトルを『RUBY POP』にしました」 ――全17曲のアルバム曲のうち、特に気に入っている曲はどれでしょうか？ 「全部気に入っているので難しいですね(笑)。でも、2曲目の『Poppin' Run』はフォルクスワーゲンの『T-Cross』さんとコラボした曲で、これまでアイナ・ジ・エンドにはドライブに似合う曲があまりありませんでしたが、ドライブにぴったりの曲ができたと思います。きっと爽快なドライブができるはずなので、よかったら車に乗りながら聞いてほしいです」 ――MTVでは「アイナ・ジ・エンド Video & Live Special」も放送されます。個性的な曲やパフォーマンスにはどんなこだわりが込められていますか？ 「例えば友達とマグロのお寿司を食べている時に、マグロが口の中で溶けていく曲を作ろうとか。多分意味がわからないと思うんですが、でもそういうのが楽しいんです。言葉にできないこと全てを音楽やパフォーマンスで表現するのが私のテーマであり、こだわりですね」 ――振り付けをする際にはどんなことを意識しているのですか？ 「振り付けでいうと『Love Sick』の場合は恋の病に侵されてちょっとおかしくなっているので、指揮を下で執っているような、いわゆる逆パターンの振り付けになっています。あまり見たことがないものをなるべく世の中に提案していきたいという思いで振り付けをしているので、日常生活プラス見たことないものということは意識しているかもしれません」 ――2024年は20代最後の年で、2025年には30代のまた新しい10年が始まります。それに対して30代ではこうなりたいなど何か思うところはありますか? 「30代はもうちょっと丁寧に生きたいですね。友達に花を買ってあげてみるとか、何か親孝行してみるとか。そういうのも全部表現に繋がるとは思うので、まずは丁寧に生きてみたいです」 ――最後に今回のアルバム手に取ってくださるファンの方々に向けてアピールコメントをお願いします！ 「今回のアルバムは私の宝石箱ですが、本当に周りの人に助けてもらってやっとできたアルバムですし、いろんな思い出があります。曲の中で周りの人やあなたと言っているのは、全部聞いてくださるあなたのことです。自分に向けて歌われているんだと思いながら聞いていただけると、曲も輝きを増すと思うので私も嬉しいです」 文／安藤康之　撮影／中川容邦