フィリピン残留日系2世の国籍回復を共に喜ぶ 沖縄の親族らが帰国
滞在中に国籍回復の報告を本人に伝えました。太平洋戦争の混乱でフィリピンで無国籍状態だった残留日本人2世の男性と現地で再会を果たした親族が、2024年11月20日夜、帰国の途につきました。 太平洋戦争のあとフィリピンに取り残され無国籍状態のままだったアカヒジ・サムエルさんは、2023年、支援団体などのサポートで沖縄を訪問し親族と面会。2024年4月には、日本国籍の回復を求め裁判所に申請し2024年11月、認められました。 これに合わせて、沖縄の親族は、2024年11月14日からフィリピンを訪れ、戦時中に沖縄出身の父親が反日ゲリラに殺された場所に赴き、持参した線香やお菓子を供え手を合わせました。そして、親族から、サムエルさんに日本国籍回復が伝えられると、その場にいたみんなで喜びを分かち合いました。 また夜には、サムエルさんの家族の家で歓迎パーティーが開かれサムエルさんは、ハーモニカで「愛する人をずっと待ち望んでいた」という意味のフィリピンの民謡を披露するなど互いの家族の親睦を深めました。 フィリピンを直撃した台風の影響で現地の滞在期間が延びましたが親族らは11月20日夜、帰国の途につきました。 島袋恵子さんは「間に合わないと思っていたことが私たちが行く日偶然にも国籍回復ということでなってとても嬉しかったです」と話しました。 香村幸男さんは「猪俣さんからうれしいニュースが入って、非常にうれしくて言葉に出ないぐらいよかったです」と話しました。 當間康之さんは「本当に奇跡が起こったのではないかとみんなで空港に着いてバンザイをしました」と話しました。 就籍を支援する「フィリピン日系人リーガルサポートセンター」では、今後も、日本にルーツを持つ「無国籍者」の日本国籍の取得に向け支援していくとしています。