塩ラーメンなのに味噌に変化!? ラーメン通が「人生初の体験」と驚いた一杯[FRaU]
食のスペシャリスト&グルメに精通する識者で構成される「FRaU Foodies」が、今イチオシの料理やスイーツなどをお届けします。今回は年間600杯以上のラーメンを食べている森本聡子さんが登場。20年に渡る食べ歩きの中で「人生初」の味変体験をした一杯を教えていただきました。
創作フレンチが本気で 取り組んだ塩ラーメン専門店
「塩なのに味噌に変化する“巾着ラーメン”がある」という噂を聞きつけ、数年ぶりに兵庫・三宮へと向かった森本さん。 塩ラーメン専門店「MEN SONAN」(メン ソナン)で出合った衝撃のラーメンが「塩みそきん」です。2023年11月29日より冬季限定として登場。塩ラーメンの上に、おでんでおなじみの巾着が鎮座しています。
「おでんの具材で真っ先に巾着を選ぶタイプなので、ラーメンに乗っていたのはテンションが上がりました」と、森本さんは大歓迎だったそう。 「鶏と香味野菜たっぷりの透き通ったスープの塩ラーメンがベース。好きなタイミングで巾着をやぶると……中から生姜のきいた味噌が登場してきて、サプライズ満載です!」 塩ラーメンを少し楽しんだら、巾着に付いた味噌をしっかり溶かし、味変していきます。 「塩から味噌に変化するラーメンを食べたのは“人生初”ですが、寒い冬にポカポカと温まりながら味変が楽しめるのはかなり良いですよ!」
なお、巾着の中に入る味噌はオリジナル。辛味噌と味噌の2種類があるので、食券購入後に好みの味を伝えましょう。 そして、麺はもちもちの自家製多加水麺です。 「カウンターの奥に製麺室があり、店主の気合いを感じます。小麦は珍しい九州産100%をセレクト。ツルッともちもち、まるでうどんのような質感にハッとします」
店主は、金髪ボブがトレードマークの楚南朋子さん。元気いっぱいの接客で、お店を盛り上げます。 「MEN SONAN」は、三宮の創作フレンチ「SONAN Development cuisine(ソナン ディベロップメント キュイジーヌ)」が、研究を重ねて本気でラーメンに取り組んだ意欲店。2022年9月にオープンしました。 「塩みそきん」のベースとなっている「塩らーめん」は、丹波どりをもとに香味野菜や貝を使用し、あっさりかつコクのあるスープに仕上げています。 そして、チャーシューは、丸一日かけて仕込む大ぶりながら柔らかい豚肩ロースと、低温調理で仕上げた鶏むね肉がのっています。鶏むね肉はゆずの香りがして少し和を感じさせます。 これにチャーシューが各1枚プラス、味玉、バターが加わる「スペシャル」(1300円/税込)、その反対に玉ねぎとカイワレだけのシンプルな「かけ」を用意。塩ラーメン一本、直球勝負です。 さらに、「塩みそきん」のような限定メニューも定期的に提供しています。「塩みそきん」は2月末までの予定ですので、森本さんのようにポカポカ温まりたい方はお早めに! 「こんなに美味しいのに、今のところ待ち時間なし! かなり穴場のラーメン屋さんなので、関西圏の方は大人気になる前にチェックしてほしいです」
MEN SONAN 住所:兵庫県神戸市中央区磯上通2-2-25 グランドメゾン三宮107 電話番号:なし 営業時間:11:30~15:00、17:00~22:00 ※スープがなくなり次第終了 定休日:不定休 PROFILE 森本聡子 Satoko Morimoto 47都道府県を食べ歩き、年間600杯以上を食べるラーメン女子。女性向けに特化したイベント「ラーメン女子博」をプロデュースするなどメディアでも活躍中。ラーメンの酒『NOODLE SAKE –春華秋冬-』プロデュース・著書に『東京ラーメンコレクション』(昭文社)があり。