自動運転車両はセンサーで周囲の状況を把握する

　愛知県は25日、来月から名古屋市中心部で定期運行を始める自動運転車両の試乗会を開催した。

スーテーション利用者なら無料

センサーがとらえた周囲の車や歩行者を表示するモニター

　定期運行は、名古屋市昭和区に開業するスタートアップ（新興企業）支援拠点「ステーションAi」と名古屋駅前の片道約5キロ区間を結び、一般道を最高時速60キロで走る。速度やハンドルの制御を一部自動化する「レベル2」で、県によると、大都市中心部で周辺車両と同じ速度での定期運行は、全国初という。 　この日の試乗会は報道陣向けで、この区間の一部を走行した。車両はトヨタのミニバン「シエナ」がベースで、緊急時のため運転席に乗る「セーフティードライバー」を除いて4人乗り。車内のモニターには、周囲の人や車両が表示され、加速やブレーキ、車線変更も人の運転と遜色なく進んだ。 　一方で、もともと米国の道路に合わせたシステムを利用しているため、渋滞や路上駐車に対しては、セーフティードライバーが介入する場面もあった。県の担当者らによると、今後、日本の狭い道路事情に、より対応することを課題としている。 　平日に行う定期運行は11月7日から始まり、同区間を1日4往復する。来年3月19日までの予定で、安全性や実用性を検証する。「ステーションAi」の利用者なら誰でも無料で乗車できる。予約は専用サイトから。