「推しがいる強さ、生きる力に」道長の側近、藤原行成役の渡辺大知「光る君へ」
吉高由里子主演で、平安時代に長編小説「源氏物語」を執筆した紫式部の人生を描くNHK大河ドラマ「光る君へ」。権力の頂点に立つ藤原道長(柄本佑)を支えるのが、藤原行成だ。演じるのは渡辺大知。書の達人であり、温和な性格の行成が持つ柔らかな空気を巧みに表現する。 【場面カット】行成は道長に和歌や書を教えることもあった ■自分が力を持つのではなく 行成は、道長の腹心であり、蔵人頭として一条天皇(塩野瑛久)に仕えている。道長、公任(町田啓太)、斉信(金田哲)の藤原姓の4人の貴公子は仲良く集う様子から、「F4」と視聴者から呼ばれ人気だ。「4人のなかで行成はいちばんの弟分」と話す。 政を取り仕切る道長、野心を隠さない斉信、政より文化に興味を持つ公任。成長とともにそれぞれ立ち位置が変わったが、「行成は、自分が力を持ちたいというよりも、人の欲望をどうかなえるのか、道長や一条天皇の思惑をどうサポートできるかということに欲のある人物」と語る。 行成は場を和ませ、細やかな気遣いを見せる。演技をする上では、「場の空気」を大切にしている。「空気は目の前にいる人と自分で作るもの。例えば、1人で部屋にいるときと道長がやってきたときで空気は変わる。それは何かというのを考えて演技をしています」と語る。 幼少期から演じているが、目線や声の出し方を意識している。政の中心にいなかった序盤は道長に対して、「自分のことを知ってほしい、アピールしているような目線」だった。道長に仕えてからは、「気に入られたいけれどそれを隠しつつ、もう少し対等に意見を言い合える、フラットな目線」を心がけている。 ■道長はミステリアス 書の達人である行成の字は女性に人気があり、道長のために情報を集める役を担う。道長を慕う理由は、そのミステリアスさにあるという。「いちばん心の読めない相手。道長は、政治や人としての生き方にすごく思いがあるけれど、どういうものを目指しているか行成には見えない。だからこそ、気になる。好きなお兄ちゃんというより、追いかけたくなるような、自分の生きる指針の一つ」。 蔵人頭として一条天皇にも仕える。一条天皇は聡明だが、若さゆえに感情に突き動かされることも多い。出家した中宮・定子(高畑充希)を寵愛し、政をおろそかにする一条天皇と道長の間に挟まれ、行成は葛藤する。「一条天皇の発言は、政治的にはなしだけれど、一個人としては愛せてしまう。だから、一条天皇の暴走も、いい解決策を見つけられないものかと揺れ動いています」。
【関連記事】
- 朝ドラ「虎に翼」のエンディングに石田ゆり子の愛猫「ハニオさん」登場 ファン歓喜「TVデビューおめでとう」
- 大河「光る君へ」宣孝(佐々木蔵之介)がまひろの帰京祝いに酒を差し入れ「実家からですか?」「中身は聚楽第」など佐々木酒造連想する声ズラリ
- 朝ドラ「虎に翼」桂場さん(松山ケンイチ)が未亡人になった花岡奈津子(古畑奈和)の絵画を大量購入 SNS「これは何かの伏線?」
- 朝ドラ「虎に翼」寅子(伊藤沙莉)がGHQと働くことを受け入れれない花江ちゃん(森田望智)に反応さまざま「気持ち分かる」「急に切り替えられない」
- 三山凌輝「2カ月弱で10キロくらい落とした」朝ドラ「虎に翼」出演前の裏話に華大&視聴者驚く 短髪のメリットに「〇〇が必要ない」と即答