「推しがいる強さ、生きる力に」道長の側近、藤原行成役の渡辺大知「光る君へ」
一条天皇は、定子と子供に会うことすらかなわないつらさを行成に打ち明けたが、「行成にだけ話せる弱音みたいなものがある。一条天皇と道長に挟まれてしまったのは、多分ビジネスになり切れなかったから。人間の部分で向き合ってしまい、いろんな板挟みにあったんだと思います」。
■書は苦手だったけれど
行成は、書の達人として「三蹟」に数えられた人物だ。役作りにあたっては、題字・書道指導の根本知さんから、資料を見せてもらい、書について学んだ。
「硯は、石に見るって書くんですが、鏡のように自分を投影する場所だそうです。書を書くという行為は、天からいただいたものを自分を通して書き言葉として書にうつすものであるとか、いろいろ教えていただきました」
根本さんの話は、1000年以上前に生きた人物を演じる上でヒントになった。「知らない世界を描かなくてはいけないんですが、人の感情はそんなに変わらないし、想像できることもそこまで変わらないだろうって思えました」
実は、書道はどちらかというと苦手分野。「小学校の時のお手本をまねて書くというのは結構しんどかった」。だが、行成役を通じて、「文字1つ1つで人の気持ちを動かせる、書の奥深さにすごく魅力を感じました」と話す。
ドラマの中で、行成の美麗な文字が映し出されることがあるが、「僕が筆を持っていたら僕が書いていますけれど、筆を持っていない時には、先生の美しい字ですよ」と明かす。
■「行成は完全にオタク」
行成は他人のために「尽くしたい」という思いが原動力だ。自身を振り返り、「僕はただのオタクというか、好きなものがあって、『この人に会いたい』というようなモチベーションで生きてきた気がします」と明かす。「とにかくSMAPが好きで、この人たちと関わる仕事がしたいというのが大きかった。推しがいるのは強い。行成も完全にオタク。人にも書に対しても、何かに没頭できるのは生きる力になるし、自分もそういう力を信じています」。
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