透ける「ご祝儀相場」狙い 就任26日後、最短の衆院選
石破茂首相は衆院解散の大義について「新しい内閣を信任してもらえるのか、主権者たる国民に問う」と説明する。1日の首相就任から8日後の衆院解散、26日後の衆院選投開票は、いずれも現行憲法下で最短。内閣支持率が比較的高い「ご祝儀相場」のうちに選挙を済ませようとする意図も透ける。 首相は8日夜、所信表明演説や衆参両院の代表質問を踏まえ「多くの論戦が交わされた。国民に判断いただく材料を提供した」と官邸で記者団に強調した。 これまで首相就任から衆院解散、衆院選投開票までの最短記録は3年前の岸田文雄首相だった。岸田氏は2021年10月4日に就任し、衆院解散は10日後。27日後の31日が投開票日だった。当時は衆院議員の任期満了が10月21日に迫っていたが、今回は衆院議員任期満了まで約1年を残している。 首相就任から衆院選まで短い例としては、1954年12月に就いた鳩山一郎首相の79日後、2000年4月就任の森喜朗首相の81日後がある。
48年10月に返り咲いた吉田茂首相は100日後だった。