大学生は奥のビルから手前のビルに飛び移り、さらに転落して死亡した

　2024年2月12日、当時13歳と15歳だった中学生男子2人と、同じく14歳だった中学生女子が共謀し、交流サイト（SNS）で知り合った滋賀県草津市の男子大学生（当時22）を大阪市中央区のビルに呼び出して、大学生を転落死させた「美人局事件」。 　女子生徒は、「エレベーター前や階段の入り口に立ちふさがり、上に逃げた男子大学生を追いかけた」として監禁致死の非行内容で家裁送致され、4月22日に少年院送致の保護処分が決定した。また、13歳の男子生徒も、強盗致死の非行内容で児童相談所に通告されている。 「残る15歳の男子生徒も、監禁致死で家裁に送られていましたが、男子生徒は『逮捕されるようなことはしていない』と容疑を一部、否認していました。そして5月8日に、大阪家裁は『少年らの行為は監禁行為に当たる』としたものの、男子生徒が事件前に現場のビルに入ったことがなく、逃げ場がないと認識していたとは言えないことから、『監禁の故意があったと認めることはできない』と判断。『少年に非行は認められないため保護処分に付さない』と、不処分の決定をしました。これは、刑事処分の無罪に相当します」（社会部記者） 　家裁の決定を受け、ニュースサイトのコメント欄は大荒れだ。 《大学生は勝手に落ちて勝手に死んだってこと？それじゃ遺族は納得できないよ》 《監禁致死が成立するかは別として、人を騙して陥れたのに「非行はない」とはどのような判断なのか》 《人を騙して金を脅し取ろうとした行為は「非行ではない」ということか？》 《ちょっとよくわからない...監禁致死についてはじゃあ仕方ないとしても、美人局に加担した行為はどうするの？》 《これが現代社会というものなんだろうけど被害者が浮かばれない》 　裁判所の判断を疑問に思う声が圧倒的に多く、控訴の必要性を指摘するコメントもある。とにかく、被害者の冥福を祈るばかりだ。