パリ五輪の本番会場で公式練習を行うバレーボール男子日本代表

　１９７２年ミュンヘン大会以来、５２年ぶりの金メダルを目標に掲げるバレーボール男子日本代表が２４日、１次リーグ初戦ドイツ戦（２７日）と同じ午前９時（日本時間午後４時）から本番会場で初の公式練習を行った。２０日の強化試合・ポーランド戦で負傷退場していた高橋健太郎（２９）＝ジェイテクト＝も含めて全員が参加し、時折笑顔も交えながらコートの感触を確かめた。 　歴史的金メダルを狙うバレーボール男子代表が、ついに決戦の地にやってきた。主将の石川祐希（ペルージャ）、高橋藍（サントリー）、西田有志（大阪ブルテオン）をはじめ、直前の練習試合で負傷退場していた高橋健太郎も無事参加。戦術を確認しながら、会場の天井の高さや照明、ネットやコートの感触を入念に確かめた。フィリップ・ブラン監督は「いい体育館だ」と太鼓判を押し、「ジャンプサーブもライト（照明）に邪魔されず、いいサーブが打てる気がする」とうなずいた。 　スタートダッシュを期して、異例の“朝活”となった。チームはこの日、朝６時に選手村で食事を取った後、会場に移動して９時から練習を開始。１次リーグ初戦の試合時間に合わせたもので、指揮官は「朝９時にプレーするのは難しいが、相手も同じこと。この時間に合わせて早く起きたり、動きを練習してきた。９時にハイパフォーマンスを持ってこられるようにしたい。いつもなら（運営側から）９時に練習だと言われたら不満を漏らすけどね」と笑った。 　フランス出身の指揮官にとっては地元での晴れ舞台となる。「この３年間準備していたのは、このフランスの地で戦うため。ただ、（個人ではなく）チームとして挑みたい思いがあるので、まずはチームとして（同組の）ドイツ、アルゼンチン、米国戦にフォーカスして戦いたい」。感傷は脇に置き、大一番に全力を傾けた。