【世界の宿】強盗にあった旅人が集結する「4段ベッド」宿『旅人マリーシャの世界一周紀行』第367回
世界の宿シリーズ第四弾は、世界でも珍しい4段ベッドが登場! 今回は南米の宿にまつわる話。やはり旅人はこんな宿に縁がある。 【写真】危険エリアにある安宿「フライデーズホステル」の部屋は… ■カーニバル期間中のみ泊まりたい! 危険エリアの安宿 私が2014年にスタートした世界一周の旅はまず治安の良いオセアニアでの肩慣らしから始まり、本格的に冒険色が強くなったのは南米からだった。 イグアスの滝やペリトモレノ氷河、イースター島、ウユニ塩湖、マチュピチュ遺跡など、スケールの大きい大自然や世界遺産。そして生まれて初めて食べる料理や民族によって異なる国民性、ポルトガル語やスペイン語圏での生活習慣や言葉の壁など、その全てはまだピカピカのバックパッカー一年生だった私の全神経を刺激した。 南米旅1ヵ国目のブラジルで泊まったのは「フライデーズホステル」という安宿(現在閉業)。安いのには理由があって、部屋のクオリティはもちろん、安宿は治安の良くない場所にあることが多い。この宿もラパ地区というライブハウスやバーなどナイトライフが盛んな飲み屋街にあった。 しかし私にとってはこれがアタリで、リオのカーニバル期間中で周辺には屋台がいっぱい。警備のパトカーも常駐し、通常なら危険な夜遊びもガンガンいけた(もちろんスリなどのリスクはあるので、犠牲となっても良いカメラと最小限のお金をポケットにつめて)。 私は朝までカイピリーニャ三昧でフラフラになるまで踊り狂ったけれど、宿はスグそこ。そのままベッドにダイブできるし、遊んでる途中は何度もトイレに駆け込むことができた(これ重要)。 連日のお祭り騒ぎでは宿前が人混みで溢れることも。疲れている時は窓から、盛り上がる人々やラブラブなゲイカップルを高みの見物をし、その雰囲気を楽しんだ。また近くには「セラロンの階段」や「カリオカ水道橋」があり、しっかり観光名所を押さえられるのも嬉しかった。 私が泊まった部屋はベッドと手洗い場だけの個室で、蛍光灯の光は陰気臭かったけれど、泥のように眠るだけだったので問題なし。