「まさにベストバウト!」悟空以外も熱かった『ドラゴンボール』天下一武道会「隠れた名勝負」
■クリリンのタフさにびっくり!クリリンVSピッコロ(マジュニア)
第23回天下一武道会でのクリリンとピッコロ(マジュニア)の初対決も凄まじい。クリリンは以前からセンスのある戦い方を見せてくれたので、読者の期待も高まる。そんな想いに応えるように、クリリンは開始前ピッコロにザコ扱いされていたが、それを覆すような試合展開を見せた。 クリリンは試合開始と同時に気功波を2発繰り出し、それを操作することでピッコロの態勢を崩して攻撃を当てる。さらにピッコロからの反撃で場外に飛び出しそうになるも、舞空術を使って防いだ。 この一連の流れでピッコロはクリリンを評価し、世界征服の妨げになると感じて実力を発揮する。彼は腕を伸ばしてクリリンを捕まえると、渾身の一撃をクリリンに食らわせたのだ。 しかし、クリリンは攻撃を受けてもすぐに反撃に転じる。しかもかめはめ波を切り札として取っておいて、至近距離から放った……。が、残念ながら当てることはできず、逆襲にあって地面に向かって叩きつけられてしまう。 ピッコロも思わず殺してしまったかと思ったが、なんとクリリンは生きており立ち上がりさえした。そんなクリリンのタフさには、ピッコロも驚いてしまったほどだ。 この一戦を見ることで、クリリンが後にサイヤ人編やフリーザ編で活躍できたのにも納得できる。
■思わずほっこりしてしまう戦い!トランクスVS悟天
第25回天下一武道会のベジータの息子・トランクスと悟空の息子・悟天の対決も面白い。少年の部での決勝戦で戦うことになったふたりだが、明らかに次元が違う。もはや子ども同士の対決ではなく、どちらも昔の天下一武道会だったら簡単に優勝してしまいそうなレベルだ。 お互い超サイヤ人になることを封じて戦いを開始すると、ややトランクスのほうが優勢といった形に……。そんな中、悟天はトランクスに背後を取られて締め上げられると、思わず超サイヤ人に変身してしまう。 トランクスはそれを受け、力の差を思い知らせるために左手を使わなくても勝てると豪語した。しかし、悟天の予想外の低空飛行の攻撃に焦ってしまい、結局は超サイヤ人になったうえに左手を使って攻撃を放ってしまう。 それによってトランクスは勝利するも、約束を破られた悟天は不満な様子……。そんなふたりの試合は、殺伐とした戦いではなかったので、どこかほっこりとさせられた。 天下一武道会は、悟空の戦いだけが面白いわけではない。他のキャラ同士の戦いも白熱していて、さまざまな試合展開がある。それもキャラの個性や必殺技に各々の特徴があり、バリエーションが出せるからこそだと思う。
大山元